醍醐味は「価値の共創」 パートナーと共に描く未来
──パートナーセールスならではのおもしろさや醍醐味は、どのような点にあると感じていますか。
高木 パートナー様は、開発や運用といった領域の中でも、それぞれに多様な得意分野をお持ちです。その多様な強みと、私たちのサービスの強みをかけ合わせたときに、何が生まれるのか。それを一緒に探し、設計していくプロセスは非常におもしろいですね。
主体はあくまでパートナー様です。私たちは、パートナー様がビジネスをしやすい環境を整え、共に成長していけるエコシステムをいかにつくれるか。その設計にこそ、この仕事の醍醐味があると感じています。
和久井 具体的な事例でお話しすると、制度立ち上げ前に開拓した、あるローンチパートナー様の存在が印象的です。当初は当社のサービスをまったく使ったことがなかったのですが、今では当社が困ったときに真っ先にご相談するほど頼れる1社になりました。その企業様は、エンドユーザーへ提案するだけでなく、専門学校で当社のサービスに関する講義をしてくださるなど、売上という枠を超えた多面的な関係性を築けています。
こうした予期せぬシナジーが生まれ、関係性がより深く、広く発展していくのがパートナービジネスのおもしろいところですね。
──今後の展望について、さらに詳しくお聞かせください。
和久井 まずは、PRMで取得できるようになったデータをさらに活用していくことです。現在はトレーニングの状況などが見えるようになりましたが、今後は提案活動のプロセスなども可視化し、重要なKPIをダッシュボードで確認できるように整備を進めています。
データドリブンで状況を判断し、より的確なサポートができる体制を目指します。また、パートナー様の評価軸を多様化したいと考えています。現在はどうしても売上が中心ですが、それだけでなく、販促活動の頻度、技術力の高さ、ご提案プロセスなど多面的な評価ができる状態をつくりたいです。
高木 パートナー制度自体のあり方も、より柔軟にしていきたいですね。現在は「さくらのクラウド」が中心商材ですが、より多様な商材を扱っていただきたいですし、現行とは別のスキームも検討していきたいです。パートナー様にとって本当にメリットのある価値を提供し、共に成長できる取り組みを増やしていければと考えています。
──最後に、これからパートナーセールスに取り組む方々へメッセージをお願いします。
高木 私たちもまだ挑戦の道半ばです。大切なのは、自社だけで完結させようとせず、「パートナー様とかけ合わせたら何ができるか」という視点を常に持つことだと思います。主体者はパートナー様であるという意識を持ち、共にビジネスという生態系を作り上げていく楽しさを、ぜひ味わってほしいです。
和久井 ありがたいことに、制度開始後に多くのパートナー様が加盟してくださいましたが、弊社のリソースが追いつかず、十分なフォローができないケースも生まれてしまいました。
パートナー様が加入後に自走できる仕組みや、活動が軌道に乗るまでをサポートする体制、土台を整えてから仲間を増やしていく。この順番も重要だと学びました。長期的な視点で多面的なつながりを築き、共に成功体験を積み重ねていくことが、成功の鍵だと考えています。
──本日は貴重なお話をありがとうございました！
