イベント運営・管理プラットフォーム「EXPOLINE」を提供するデジタルエクスペリエンスは、HubSpot(ハブスポット)特化型のQRコードチェックインツール「Visit Log(ビジットログ)」を開発し、2025年11月より提供を開始する。
これにあわせて同社は、HubSpotのPlatinum Solutions PartnerであるJBNと共同で、オフラインデータの欠損を解消し、オフラインとオンラインの顧客体験を統合・接客品質向上につながる新たなサービスを2025年11月1日より提供を開始する。
サービス概要と提供価値

本サービスは、カスタマープラットフォーム「HubSpot」と、デジタルエクスペリエンスが開発したQRコードチェックインツールVisit Logを連携させて提供する。この連携により、オンラインでの来訪予約から、専用QRコードの発行、自動でのメール・アンケート送付、そして現地でのQRコードによる受付チェックイン、来訪時の接客対応記録、事後アンケートまでを、一気通貫で行う。
活用シーン
- 消費者向け(BtoC):モデルハウス、ショールーム、会員制施設などでの接客・受付
- 法人向け(BtoB):研修、セミナー、小規模な定例イベントなどでの参加者対応
サービスがもたらす効果
本サービスを導入することで、オンラインで集客・登録申し込みを行った顧客が、実際にオフラインの店舗や施設に来訪したかどうかをHubSpot上で一元管理できるようになる。これにより、集客に対する費用対効果の分析や、成約までにかかる来店頻度の可視化など、これまでデータが欠損して把握しづらかったオフライン接客の実態を正確に把握する手がかりとなる。顧客体験(CX)の向上に貢献することで、企業のマーケティング・セールス活動の効果最大化に貢献する。
主な機能
予約登録フォーム
HubSpotのフォーム機能を使い、来訪日時や事前アンケートなどの情報を収集する。これらの情報は、HubSpotのコンタクト(顧客情報)と紐づけて保存される。
予約者専用QRコードの自動発行
HubSpotとAPI連携しているVisit Logが、顧客ごとに固有のIDとQRコードを自動で発行する。発行されたIDとQRコードは、すぐにAPIを通じてHubSpotのコンタクト情報に格納される。
来場案内メールの自動送信
来訪に必要な案内や、受付で使用するQRコードなどを添付したメールをHubSpotから自動で送信する。
現地来訪時のチェックイン
メールに添付されたQRコードを、Visit LogのQRコードリーダーで読み取り受付が完了する。情報はHubSpotのコンタクト情報に記録されるため、来場者の集計作業が不要になる。
担当営業に対する来訪通知・情報表示
受付でQRコードが読み取られると、営業担当者にすぐ来場通知が届く。通知メッセージには事前にHubSpotに蓄積された顧客情報も表示され、スムーズな情報連携により質のある接客が可能になる。
担当営業による顧客情報の入力
来訪時の顧客との会話などをHubSpot上に記録する。従来、紙で記録していた内容をデータ化し、事前アンケート・事後アンケートとともに、接客情報を管理・共有しやすくなる。
事後アンケート
来訪後の感想や要望を収集し、HubSpotのコンタクトに紐づけて保存する。この情報は、次回の接客・対応に活かされ、顧客満足度の向上や顧客理解を深めるための手がかりとして活用できる。
HubSpot Japan アジア太平洋地域 パートナー部門責任者 ファビオ・パンカルディ氏のコメント
多くの企業にとって展示会やイベントなどのオフライン接点は、重要な顧客接点のひとつとなっています。HubSpotプラチナパートナーであるJBNの今回のソリューションは、HubSpot Smart CRMとオフライン接点を統合し、顧客情報の分散・分断を解消する先進的な取り組みです。オフラインで収集した顧客情報が即座にHubSpotへ連携され、マーケティング・営業・カスタマーサクセス全体でシームレスに活用できることは、企業の成長に大きく貢献するものと考えています。JBNはこれまでオンラインでの顧客接点設計や顧客コミュニケーション戦略の構築・実装において業界内で高い評価を得てきました。今回オフライン領域まで拡張されたことで、オンライン・オフラインを問わず、認知から購入、さらには継続利用・拡張に至るまで一気通貫のソリューションをJBNが提供できることを、HubSpotとしても大変喜ばしく思います。
JBN 専務取締役 坂田大輔氏のコメント
マーケティングオートメーションの普及により、データを基盤としたマーケティングやセールス施策が一般化しました。
しかしその一方で、オンラインで取得しやすいデータに偏り、展示会・店舗・商談などオフライン接点のデータが欠損したまま施策が進行してしまう課題が顕在化しています。
本来、オンラインとオフラインは相互に補完し合うことで、より高精度な営業・接客を実現できるはずです。
今回、イベントを通じたオフラインデータ取得に豊富な知見を持つデジタルエクスペリエンス社と、Web接点におけるCRM施策で実績を重ねてきたJBNが連携することで、このデータの分断を超えた新しいソリューションを提供できると考えています。
私たちが目指すのは、オンラインとオフラインの両側から顧客理解を深め、適切なタイミングと文脈で最良のコミュニケーションを届けること。
企業と顧客の接点において「自分が大切にされている」と感じられる体験を生み出すこと。
その結果として、マーケティングとセールスの双方の活動を連動させ、企業の成長と顧客満足の最大化を実現していきます。
デジタルエクスペリエンス 代表取締役社長 中島優太氏のコメント
弊社は、イベント管理システムEXPOLINEを起点に「イベントDX」の支援を展開し、これまで多くの企業様をサポートしてまいりました。その中で、「接客」や「接遇」に関するデータ欠損がイベントのみならず、様々な企業のオフライン接点で発生していることを知り、これまで弊社が培ってきたイベントDXの知見やノウハウが応用できることから、今回の協業に発展いたしました。今後も弊社は、「ITで踏み出す新たな一歩をともに」というミッションのもと、新しい時代における理想の顧客体験(CX)に合致したITサービスの提供をおこなってまいります。
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標