KPIマネジメントの基本の型とは
会社の成長を促すために、また健康状態を測るために、どの部門においても必要になるものがKPI(Key Performance Indicator)です。インサイドセールスにおいてもKPIの設計と管理は非常に重要なテーマになります。KPI設定によってインサイドセールスの組織とメンバーのアクションは大きく変わり、適切に管理しなければPDCAは回っていきません。インサイドセールスの成功はKPIマネジメントにかかっていると言っても過言ではありません。
一方でインサイドセールスの課題としてよく上位に挙がるものもKPIです。スマートキャンプが実施した「インサイドセールスの取り組み状況に関するアンケート」*では、インサイドセールスに取り組んでいるものの現状成果が出ていないと感じている企業の課題として、「ツールを使いこなせていない」「運用ノウハウがない」に次いで、「何をKPIに設計すべきか」が3位にランクインしています。実際にインサイドセールスのご支援をするなかでも同様の質問や相談をいただく機会は非常に多くなっています。
インサイドセールスのKPIは、商談獲得をミッションとして商談件数が設定されることが多く、インサイドセールスメンバーは月次の商談件数の目標の達成を目指し、日々電話やメールなどの活動をしていきます。しかし、「商談件数の目標をなかなか達成できない」「商談件数の目標は達成しているが受注や売上といった成果につながっていない」ことがよく起こります。
安定的に成果を出し続けるインサイドセールス組織にするためには、商談獲得の前工程と後工程をセットでKPIとして設定することが重要です。インサイドセールスのプロセスを分解すると、前工程には「アプローチ対象となる顧客リストの件数」や、「電話、メールなどの行動数」「電話の接続」「メールの返信などの担当者との接続数」があり、後工程には「実際に課題があり、提案可能と判断できる案件化数」「最終的な受注数」などがあります。
メインのKPIは商談件数であったとしても、前工程と後工程の数字についても試算を行い、かつモニタリングできていることが最低ラインであり、インサイドセールスのKPIマネジメントの基本の型と言えるでしょう。