日本の営業活動から“誰も幸せではない時間”をなくす
──ツールによって営業ではない方が売上を創出できるのであれば、今後、営業職は不要なのでしょうか。「Sales Marker」を通して、日本の営業領域をどのように変えていきたいと考えていますか。
利用者が営業にとどまらないのは「Sales Marker」の新しい点ですが、顧客のために何ができるかを“人”が考えるという本質的な部分は、今後も変わらないと思います。
営業は売るために電話をかける。企業は受付担当に「営業電話は断れ」と指示を出す。この攻防戦が繰り広げられているのが現状です。しかし、本当に必要としている人に対して適切なタイミング・チャネルでアプローチできれば、むしろ感謝されますよね。
さらに、誰でも成果を出せる仕組みができれば、売上が上がらず自己肯定感が下がっている営業や、事業が成り立たなくなりそうな企業など、営業活動で苦しむあらゆる人が救われると考えています。それがまさに我々の目指す世界観であり、その活動を支えていくことで、「Sales Marker」が社会的に意味のあるプロダクトになっていくと思っています。
──最後に、変化の激しい時代の中、日々顧客と向き合う営業職に向けてメッセージをお願いします。
私が営業をしていてやりがいを感じるのは、やはり、お客様のことを考え抜いて最適な提案を届け、感謝された瞬間。これが営業が存在する価値だと思います。
営業は「なりたくない」と言われがちな仕事ですが、それは、顧客がいらないものを売り込んでしまうことで“嫌われる瞬間がある仕事”だから。インテントセールスを浸透させることで、顧客には必要なタイミングで必要なものがデリバリーされる体験を、営業には「ありがとう」と言われる経験を増やし、“誰も幸せではない時間”をなくしていきたいですね。
主役はあくまで“人”ですから、デジタルやツールを味方につけて再現性を高め、お客様にとっても営業にとっても、営業の社会的価値を高めていきたいと思います。
──営業職に従事する“人”への思いを強く感じるお話でした。本日はありがとうございました!