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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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トップ営業だけがやっているクレームを激減させる方法 秘訣は接触ポイントのルーティン化

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 住宅営業からキャリアをスタートするも、自身にあった営業スタイルが分からず7年間苦労しつづけたこともあったという菊原智明さん。習慣を見直し、トップ営業になってからも営業について考え抜いてきた菊原さんがSalesZineの連載第1回目に選んだテーマは「トップ営業が自然とやっているクレーム撃退法」。トップ営業とダメ営業の違いは営業センスやノウハウの差ではなく、クレームをいかに軽くするかにかかっているという。秘訣は、販売後の顧客との付き合い方。トップ営業は自然と「カスタマーサクセス」を実践しているのだ。

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クレーム対応は物理的にも精神的にも営業活動の敵

 私は理系の大学を卒業してハウスメーカーの営業マンとして就職した。その営業マン時代のこと。隣の営業所にダントツの成績をたたき出すトップ営業マンがいた。毎月、涼しい顔で契約を取ってくる。それも3,000万円、4,000万円の大型物件ばかり。その姿を見て「人間のレベルというか、そもそも種類が違うんだろう」と思っていた 。そのトップ営業マンは契約数も利益額もスゴイ。しかし、私が羨ましかったのはそこではなかった。喉から手が出るほど教えて欲しい秘訣は“常にお客様といい関係”を構築していること。これがどうしても知りたかった。

 たとえば、そのトップ営業マンの明らかに落ち度があるというミスをしたとする。家は一生に一度の大きな買い物。ミスをされたお客様は「まあ、いいですよ」とはならない。普段いい人のお客様だって怒るものだ。しかし、そのトップ営業マンのお客様は怒っていない。一度だけ現場でクレームを受けている場面に遭遇したが、お客様は「まったくもう、次は注意してくださいよぉ」と笑いながら許していた。そのやりとりを見て、なにか特別な魔法か催眠術を使っているかのように見えたものだ。

 一方、ダメ営業マンの私はどうかというと、これとはまったく別世界だった。対戦に影響がない、ちょっとしたミス(コンセントの位置がわずかに違うなど)でも「これ以上ミスがあった場合、上の人を呼んでいただきますよ!」などときつく言われる。これくらいならまだいい。

 

 あるとき、私の指示が現場監督に伝わっておらず、間違って工事してしまったことがあった。そのときは夜遅くに現場に呼び出され2時間説教された。その日は「次は絶対にミスはしません」と約束して別れたのだ。そのあとは毎日のように現場に顔を出さざるを得なくなった。

 私の仕事は住宅営業である。毎日現場に行っていたのでは家を買ってくれるお客様を探せない。このお客様の現場が終わるまで、新規の契約はゼロだった。営業マンにとって一番怖いのがクレームである。物理的に時間が取られるのはもちろんイタイ。

 しかし、それ以上にイタイのは精神的ダメージの方だ。クレームを抱えていると他のお客様への活動のモチベーションが萎えてしまう。実力の半分も力を発揮できないまま、悶々と過ごすことになる。こうして力のある営業マンが何人も営業の世界から姿を消していった。トップ営業マンとダメ営業マンの分かれ道は“クレームを抱えるかそうでないか”といっても過言ではない。この秘訣をマスターしない限り、活躍し続けることはできない。

 それからしばらくしてのこと。そのトップ営業マンと一緒の営業所になったことがある。はじめは秘訣などまったく見えなかった。お客様といい関係を築き、楽しく営業をする姿をみて「どうしてこうも違うのか……」と不思議に思っていたものだ。

 しかし、ある時ふと気がついたことがある。そのトップ営業マンはもともと電話好きだった。はじめは「見込み客に売り込みをかけているのだろう」と思っていたが、それだけではない。よくよく観察すると、電話先の大半がすでに契約しているお客様、もしくはすでに家を引き渡したお客様だった。その数はちょっと普通では考えられない頻度だった。

 出先から帰ってくると、おもむろに電話をとり、「いやぁ~今日○○さんの現場の近くを通ったら、新しいラーメン屋さんを見つけましてね。入ってみたらこれか美味いんですよ」などと電話をしている。その他にもちょっとしたことでもすぐにお客様に報告する。ときには「そんな情報はいらないだろう」と思うことまで。とにかく細かいことまでよく報告していた。実はこれが、お客様との信頼関係を構築するための重大な秘訣だったのだ。

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手法はさまざま 接触ポイントをルーティン化しよう

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この記事の著者

営業サポート・コンサルティング株式会社 代表取締役 菊原智明(キクハラトモアキ)

群馬県生まれ。大学卒業後営業の世界へ。「口ベタ」、「あがり症」に悩み、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。その後訪問から”営業レター”に手法を変えたことで4年連続トップの営業マンに。2006年に独立、講演活動、研修を行っている。2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を伝えている。2019年までに56冊の本を出版。ベストセ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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