カスタマーサクセスはプロダクトの一部
──まず、ミヤさんのこれまでのキャリアと現在のお立場についておうかがいできればと思います。
2013年にビズリーチ初の新卒として入社し、ビズリーチ事業にセールス兼カスタマーサクセスとして携わりました。その後人事部に異動し自社の中途採用のリクルーターを2年ほど務めたあと、現在はHRMOS事業で採用管理システム「HRMOS採用」のカスタマーサクセス責任者をしております。カスタマーサクセス組織はカスタマーサクセスグループ、カスタマーサポートグループ、オペレーショングループの3つのグループに分かれており、その全体をマネジメントしています。
──御社は以前からカスタマーサクセスの概念を取り入れていらっしゃる印象です。カスタマーサクセスのミッションはどういったものでしょうか。
そうですね。カスタマーサクセスという名前ではありませんでしたが、ビズリーチ事業には当初から「ダイレクトリクルーティングコンサルタント」というお客様の採用活動に伴走する役割がありました。
HRMOS採用でも考え方は同様で、カスタマーサクセスはプロダクトの一部だと考えています。HRMOS採用はお客様の採用力を向上させるためのプロダクト。カスタマーサクセスは、そのためにあらゆる形で伴走していくことがミッションです。
──もともとカスタマーサクセスを重視してきた御社の中で、よりその重要性が高まり、注力し始めた契機はあったのでしょうか。
ビズリーチ事業の成長により、プロダクト自体にもちろん自信はありましたが、ダイレクトリクルーティングコンサルタントの組織を立ち上げたことでよりお客様のポテンシャルを引き出せると気づいたんです。競合が出てきても、当社を選んでいただけた理由のひとつだと思います。
だからこそ、HRMOS事業も立ち上げ期からカスタマーサクセス組織に投資してきました。最初はマネージャーとメンバーの2名からのスタートでしたが、この短い期間で40名以上の組織に成長しました。
──そんなカスタマーサクセス組織の動きの中で、Gainsightというツール導入に至ったわけですが、背景にはどんな課題があったのでしょうか。
私が2年前にカスタマーサクセスにジョインして感じたいちばんの課題は「再現性」でした。組織が大きくなる中で属人化が進み、お客様の情報もそれに対するカスタマーサクセスの対応内容も、蓄積できずにいました。そのため、当時は何が成功要因なのか、課題の原因なのか確信が持てず、その状態を脱却するためにツールの導入を検討しました。
Gainsightを採用したのは、当社の課題に合わせてデザインできそうなカスタマイズ性と、Gainsightというプロダクトが持つ思想が決め手でした。
──詳しく教えてください。
Gainsightは機能が充実しているだけでなく、非常に柔軟性が高いです。カスタマーサクセスの業務負荷を減らしながらも、必要なデータを蓄積でき、そのデータを起点に業務プロセスをさらに改善できます。マーケットやお客様の変化に合わせて、我々が組織や業務を大きく変える際にも、柔軟に適応できると思いました。
思想という点では、Gainsightのカスタマーサクセスの考え方に非常に共感しました。その思想がプロダクトやサービスのあり方に詰め込まれていると感じたため、この企業のつくるソリューションであれば安心して導入できると思ったのが、他社との大きな差でした。