部下ガチャの外れになっていないか
営業担当者向けの記事を読み漁っていると、対お客様のノウハウが多い印象を受けます。社外への対応はもちろん重要です。ただ、売れるだけでなく“出世する営業”の周りには、応援してくれる社内の人がたくさんいるのをご存知でしょうか?
今回はこれまでの記事と切り口を少し変えて「売れる営業になるためのスキル~社内編~」をお伝えします。社外のお客様にも使えるスキルですので、ぜひ最後までお読みください!
最近「配属ガチャ」や「上司ガチャ」という言葉をよく耳にするようになりました。これらはカプセルトイの仕組みから転じて、配属先や上司の当たり外れを表現する際に用いる言葉です。配属ガチャや上司ガチャで「外れを引いた」と当事者が感じた場合、仕事のモチベーションが下がり、離職につながるケースもあります。
運が結果を左右するガチャ。配属ガチャや上司ガチャという言葉からは「希望の配属先や良い上司とのめぐり合わせは自力でどうにかできるものではない」という諦めや、オーナーシップの欠如を感じます。ネガティブで主体性のない部下を引き受ける上司側も「部下ガチャ」に外れていると言えるのではないでしょうか。
険しくなる「売れる営業」への道
仮に配属先の上司が当たりだったとしても、先のような考えを持っていては上司から「この部下とは働きたくない」と思われかねません。上司にそう思われてしまった場合、次のような問題が生じます。
1.気軽に相談することが難しくなる
2.営業のスキルやノウハウを快く教えてもらいにくくなる
3.成長する機会(営業同行・引き継ぎ)を与えてもらいにくくなる
これらの問題は、売れる営業への道を阻む障壁となります。「おいおい、上司なら部下を平等に扱うべきだろう」と思うかもしれませんが、上司も人間。部下がガチャを外れにしてしまった結果なのです。部下の能力が非常に高ければ、これらの問題を跳ね除けて成果を上げることもできるでしょう。ただし、無駄な労力を費やすことになりますが……。
では、上司や職場の関係者から期待され「一緒に働きたい!」と思われるためには、何が必要なのでしょうか? 前回の記事『相手との心理的距離を縮める話題4選 可愛がられる営業を目指すなら「類似性」を見出せ!』で紹介した「4つの対人魅力要因」のひとつ「熟知性」を高める必要があります。
熟知性は文字どおり「相手のことをどれだけ知っているか」を表すもの。上司に自分のことをどれだけ知ってもらうか、そして上司のことをどれだけ知ることができるか。ふたつの観点で熟知性を高める必要があるのです。ちなみに、お客様に対して熟知性を高めることができると、営業の醍醐味のひとつでもある「あなただからお願いしたい!」を味わうことができます。