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ボトルネックへの対処スピードが向上! パーソルP&Tが実践したSFAによる理想的なパイプライン管理

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専任体制を構築、推進オーナーを置き6ヵ月で完遂

 もうひとつの重要な要素が、推進体制の構築である。ある程度定義や情報を可視化することはできても、それを実動していく際には推進オーナーがいないと進みが遅くなってしまう。推進者を選ぶにあたって、「『マーケと営業からお互いひとりずつ担当者を出して進めましょう』だと、仕事の片手間で施策を走らせることになる。その結果。問題意識を持っていても進みが悪くなり、改善が進まずに根本的な解決ができなくなってしまう」と、平光氏は注意を促す。

 推進オーナーを置き、短期集中でメリハリをつけることによって、スピード感をもって対応できるようになる。加えて同社では推進時の視線の偏りを避けるため、オーナーの元にパイプラインにかかわる部署横断でワーキンググループをつくって進め、指標や集計ロジックを作る際には関連部門に意見を聞きながら定義として反映させていった。

パーソルP&Tでは、営業マネージャーがオーナーシップを持ち、青枠のグループが中心となって推進したという

 それらの施策の結果、プロジェクトは6ヵ月で完了した。スケジュールとしては、レポートのフォーマット化や各指標の定義などを最初の2ヵ月で行い、それを2ヵ月で実装し、その後組織にオンボーディングしていくフィジビリ運用、本格運用に向けた準備を行ったという流れである。

「各部門の定義のすり合わせでさまざまな意見が出てくるが、推進の専任体制を組んでタスクフォースを6ヵ月間しっかり回すことで、短期集中で立ち上げることができた」(平光氏)

生産性・効率性を高めるBIダッシュボードが完成

 完成したのが、次の図のダッシュボードである。これはマーケティング側とセールス側で考えているKGI/KPIをプロセスとして整理したものだが、「見る際の定義を揃えることによって、案件がどう流れているのかがひと目でわかる状態になり、ボトルネックなどパイプライン上の問題個所がダッシュボードを見るだけでわかる」(平光氏)かたちとなった。ほかにも、どんなパイプラインが動いているかという推移も確認できるという。

 レベル3で踏み込んだ領域に関しては、スーパーExcelをダッシュボード化してBIで可視化することによって、サービス別や個人別の売上が見えるようになっている。

「そこが見えてくると、下がり目のサービスや売上が落ちている部門が可視化され、最終的な結果指標が予測しやすく、解決のための施策も素早く打てる。ワンクリックでデータを見ることができて視覚的にも情報のアウトプットが早くなるため、生産性の向上、効率性という部分でもBIによる分析は重要」(平光氏)

 これらの取り組みの結果、パーソルP&Tでは、「ボトルネックに対する対処スピードが向上」「会議資料の準備時間の削減」「会議体の活性化」という3つの効果が得られたという。「重要なのはリアルタイム性と仕組み化。リアルタイム性はボトルネックを見るために大切な要素で、それを把握することで改善につながる。さらにそれを仕組み化することで属人化から脱却し、広い目線で対応できるようになる。その2点を取り入れたパイプライン管理を組織に取り込んで欲しい」と、平光氏はアドバイスを送る。

 なお同社では、セールスやマーケティングサービスを一連のかたちで整えており、セールスコンサルティングやSFA導入支援もサービスとして提供している。

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この記事の著者

石田仁志(イシダヒトシ)

IT系フリーライター、記者。IT系の業界紙で記者として15年活動、編集部門のトップを経てフリーに。エンタープライズ系からTech系、組込み系まで幅広い領域を取材。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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