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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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ボトルネックへの対処スピードが向上! パーソルP&Tが実践したSFAによる理想的なパイプライン管理

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 多くの営業組織において生産性を高めるためのマネジメント手法として、パイプライン管理がとり入れられている。しかし現実には、「データに不備がある」「本当に見たい切り口で分析ができない」など、分析・改善を回せるようになるまでに多くの課題に直面する。2022年7月26日に開催された「SalesZine Day 2022 Summer」では、パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)のセールスマーケティング事業部 セールスソリューション統括部 エグゼクティブマネジャー 平光研介氏が登壇。SFAを活用してパイプライン管理に取り組んでいる自社の事例を紹介した。

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SFAが案件管理をするだけのツールになっていないか

 パーソルP&Tは、総合人材のパーソルホールディングスのグループ会社であり、平光氏が所属するセールスマーケティング事業部では、約600人が在籍しているという。同社の営業組織ではSFAを活用したパイプライン管理を実践しており、今回のセッションではその取り組みの軌跡が紹介された。

 コロナ禍で営業スタイルの変化が加速し、多くの企業がSFAやCRMを導入・活用している。一方そのような状況下で、「大きな期待を抱いてSFAを導入してみたものの、実態は案件管理をするだけのツールになってしまっている企業も多いのではないか」と、自らの経験も踏まえて平光氏は問いかける。

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 セールスマーケティング事業部 セールスソリューション統括部 エグゼクティブマネジャー 平光研介氏

 SFA活用による理想的なパイプライン管理の実現について、平光氏は「リアルタイム性」と「仕組み化」というふたつのキーワードを提示した。そのうえで、「理想的なパイプライン管理」「各指標をSFAに反映、BIを用いた可視化」「専任体制構築」という3つのテーマに沿って解説を行った。

脱・属人化! Excelによるパイプライン管理の限界とは

 まず、パイプライン管理を行う理由について平光氏は次のように説明した。

「なぜその結果が生まれたか、結果から見える手前の改善ポイントはどこにあるか、それを見極めるためにパイプライン管理が大切になる」(平光氏)

 平光氏は、パイプライン管理の活用レベルを5つに分類。設計されていない状態がレベル1で、レベル2はある程度の大きな結果指標(骨太の指標)が特定できている状態。レベル3は、結果指標が定まっている中でデータの分析ができ、さまざまな角度から現状把握ができる状態。レベル4は、リアルタイムに改善できる状態。レベル5は、未来を予測し打ち手がわかる状態である。

 今回のセッションでは、パイプライン管理のレベルを2から3に進化させるための施策・取り組みを、同社の実践例を踏まえて説明した。

 まずレベル2から3に移る際の課題感として平光氏は、属人性の問題に言及する。

「情報を集める際に管理が属人的で、Excelのどのデータを見れば良いのか、つくった本人しかわからない状態になっていると、分析をする際にも特定の人しか作業ができなくなってしまう。レベル3から先は仕組化が必要になってくるため、2から3、3から4に引き上げる場合はハードルがある。手法を仕組み化することで、さらに情報やデータの活用が進むかたちになってくる」(平光氏)

 同社でも以前は、関数が大量に組み込まれた、いわゆる“スーパーExcel”でパイプライン管理を行っていたとのこと。「Excel自体は素晴らしいツールだが、可視化されている状態をつくることができない。そこをしっかりと、SFAやBIを使って誰でもわかりやすく使える状態にしていくことが大事」と平光氏は説く。

 仕組み化に加えもうひとつの重要な要素として、「施策オーナーを置くこと」を挙げる。同社も当初、課題解決意識はあったもののオーナーを置いていなかったために「その都度対応」で時間がかかってしまい、根本的な問題解決に至らなかったのだという。

 これらの課題を解決して「理想的なパイプライン管理を実現」するために、同社では「各指標をSFAに反映し、BIを用いて可視化」し、「専任体制を構築」して取り組みを進めていったのである。

次のページ
各指標をSFAに反映し、BIを用いて可視化する

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この記事の著者

石田仁志(イシダヒトシ)

IT系フリーライター、記者。IT系の業界紙で記者として15年活動、編集部門のトップを経てフリーに。エンタープライズ系からTech系、組込み系まで幅広い領域を取材。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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