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顧客のインサイトを引き出すために「個人の売上目標」は不要 変化を楽しむ人が活躍できるゆめみの営業組織

2021/02/17 11:00

 2000年に創業し、ウェブサービスの構築や顧客体験設計、デジタルマーケティング支援など幅広い事業を展開するゆめみ。「BnB2C(B and B to C)」という共創型のビジネスモデルを掲げ、長期間にわたり顧客企業に寄り添う独自のスタイルを確立している。今回は、取締役の工藤元気さん、執行役員の染矢幹基さんに話をうかがい、東京オフィスと京都オフィスで営業組織の強化を目指す背景、根本にある営業思想と組織の魅力に迫った。

営業の型が確立していない、究極の無形商材

――おふたりのこれまでのキャリアについて教えてください。

工藤 ゆめみには2011年11月に入社し、今年で10年めになります。新卒で入った前職はSES(System Engineering Service)を中心とする人材とITの会社で、そのときに営業職として出会った顧客の1社がゆめみでした。人材サービスだけでなく、ITサービスや事業を自分自身が創ることに興味が出てきたこともあり、「こういう会社で働いてみるのも良いな」という印象を持っていたゆめみに、自然な流れで転職しました。

 
株式会社ゆめみ 取締役 工藤元気さん

染矢 僕も新卒で入ったのはSESの会社でした。メディア事業に魅力を感じて入ったものの、残念ながら僕が入社するころにはそのメディア事業は終了してしまい、営業部門に配属されたのがキャリアのスタートです。当時はリーマンショック直後で営業環境も厳しかったのですが、逆に「やってやる」という闘志が湧き、最終的に会社から「好きなことをやって良いよ」と言われるまで耐え抜きました(笑)。転職自体は家庭の事情で関西に帰ることになったのがきっかけですが、いくつかお声かけいただいた中からゆめみを選んだのは、いちばん“ゾクゾクする環境だった”から。当時は京都オフィスの存続が危ぶまれるくらい赤字が続いていて、それを立て直すのが面白そうだと思ったんです。

――御社の事業・提供しているソリューションについて教えてください

工藤 ここ数年は、さまざまな顧客接点がIT化し、事業会社のDXが進んでいます。しかし事業会社にとって、ITの力を使ってサービスを変えていくことは専門領域ではありません。ゆめみは顧客である事業会社の資産やサービスの良さを深く理解したうえで、ITの力を使ってパワーアップさせるための方法を日々考え、提供しています。

 一般的な開発会社はシステムの要件定義から始めますが、我々は生活者、つまり「事業会社の顧客」にとって、どのようなサービスが必要かというところから入り込みます。固定された商材はほとんどなく、トータルソリューションとして提供しているため、無形商材の中でも究極の無形商材と言えるのではないでしょうか。同じ無形商材でも、SaaSのセールス手法については「The Model」に代表されるような一定の型ができていますが、我々は今まさに自社の「営業勝ちパターン」をつくろうとしているところです。

――究極の無形商材を売るなかで、おふたりは営業組織でどのような役割を担っていらっしゃるのでしょうか。

工藤 私は取締役として全社の売上も見ていますが、主に関東をカバーする5~6名の営業チームを改革し、組織化していくことを現在ミッションとしています。関西やそのほかの地域における営業戦略とその実行は、基本的にはすべて染矢さんに任せています。

染矢 僕は京都オフィスの黒字化をミッションに入社したわけですが、おかげさまで京都は4期連続で増収増益です。2年前から裾野を広げ、北海道から九州まで東京以外のさまざまな地域を担当しています。

 
株式会社ゆめみ 執行役員 染矢幹基さん

 黒字化というミッションは一見シンプルですが、僕の営業思想は、たとえるならば「社内外のプロデュース業」です。入社当初から、顧客にソリューションを提供する社内のエンジニアやデザイナーたちにヒアリングし、彼らが関わりたいと考えるサービスや企業をベースに営業戦略を立てていきました。関わるプロジェクトによってメンバーと当社が得られる技術やメンバーの動機を意識しながら顧客を開拓することで、ちょっとおこがましい言い方ですが、社内のメンバーをプロデュースするような気持ちで取り組んでいます。

 社外の顧客に対しても、当社が提供するソリューションと直接関わりがないところも含めて業務に参加させてもらい、顧客企業のサービスデザイン全体をプロデュースさせてもらえるような関係性をつくっています。顧客満足度を高め、継続的なお付き合いをさせてもらうなかで、「ゆめみと取引している事実=顧客にとってひとつのステータス」という状態を常に目指しています。


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