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褒めても意味がない部下もいる? 部下を定量的に捉えてみよう/1on1で価値観を引き出す質問例とは

 テレワーク時代、マネージャー層からのマネジメント手法に関する相談が後を絶たない。「顔が見えない」「雰囲気が伝わらない」「上手く伝わっているかどうかがわからない」などリアルな対面のコミュニケーションではできていたことが、できなくなっているというのだ。私が提案したいのは部下1人ひとりを定量的に捉え、それぞれの価値観をまず理解することだ。面倒に感じるかもしれないが、営業に携わってきている営業マネージャーならば決して難しくはないだろう。ぜひ、チャレンジしてほしい。

部下を定量的に捉えよう 重視するのは「自己の目」「他者の目」

 キアヌ・リーヴス主演の映画「マトリックス」のワンシーンに、人を0と1の数字だけで表現したシーンがあった。人のイメージを何となく感覚的に捉え「〇〇な人」という場合、定量的な捉え方がなされていないことが多い。人を数字だけで捉えるという描写に当時は斬新な印象を受けた。

 部下のことも「〇〇な人」とイメージだけで捉えるよりも、「〇〇の傾向が、●点の人」としたほうが適切な理解はしやすい。風邪ぎみの際、「何となく熱っぽい」と伝えるよりは、「38.2度の熱がある」と言ったほうが理解してもらいやすいのと同じだ。

 一般的なマネージャー研修では、「部下を褒めることは部下とのコミュニケーションにおいて大切である」と教育される。もちろん褒めることは、評価すべき行動を積極的に促進させるために効果的であり、有効であることに同意する。しかし、それもまた部下を定量的に捉えれば、「どこまで褒めるべきか」「どう褒めるべきか」は相手によって異なってくることが見えてくる。前回に続き、当社の提供する「自己認知力向上アセスメント」を例に、紹介していこう。

 働いている人は誰しも1人ひとりの「仕事のスタンス」がある。大別すると、「他者の目重視」と「自己の目重視」のそれぞれの傾向により褒め方は異なる。「他者の目重視」とは、自分の仕事に対し、他人が正当に評価してくれないとやる気がでないと感ずる度合いのこと。一方、「自己の目重視」とは、他人がの評価を気にするより、自分で納得のできる仕事をしたいと思う度合いのことである。

 実際のアセスメントの設問とは異なるが、読者の皆さんがご自身や部下の傾向値を知りたい場合、以下の問いに対する回答を得られればイメージしやすくなるだろう。

「仕事が上手くいった」「成功した」と、あなたはどのようにして判断しますか?

 この問いに対し、「上司/同僚/お客様が褒めてくれたら」「表彰されたら」などの自分以外の外的基準による回答傾向がある場合、「他者の目重視」だと言える。一方、「自分自身で~と思ったら」などの内的基準による回答傾向の場合、「自己の目重視」となる。

(例)仕事のスタンス一覧

 

 青く塗られている部分はその傾向値が高いことを、赤く塗られている部分はその傾向値が低いことを示している。「他者の目重視」の部下へは褒めること、承認することはとても有効である。特にCさんに関しては、「自己の目重視」傾向が非常に低く、その傾向値は一層強いと言える。「自己の目重視」の部下、特にAさんやNさんには褒めることは必ずしも有効とは言えない。

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