Shearwater Japanは、予実管理クラウドサービス「Workday Adaptive Planning」にAI機能が搭載されることを発表した。
新機能の概要
Chat AI機能の導入:予実差異の分析をAIが実行。差異理由や、予実差異グラフをスピーディに作成。
Googleスプレッドシートとの連携:Workday Adaptive Planningのアプリケーション内だけでなく、Googleスプレッドシート上でもChat AIが運用可能になるだけでなく、Googleスプレッドシートにレポートデータをスピーディに出力。
これらは、英語版がリリースされ、その後日本語など、多言語に対応していく予定である。
新機能の画面イメージ
- Chat AI 搭載イメージ

- Googleスプレッドシート連携 生成AI運用イメージ(※)

※Googleスプレッドシート連携では、「予実差異が発生した理由を教えて」とコメントし、(1)差異理由のコメント、(2)グラフ、(3)その参照データを画面左のシートに出力したもの
予実管理AIによる、企業への利点
経営企画やFP&A部門の業務効率化:部門のメンバー数が足らない経営企画部門にとって、予実管理AI機能は業務の効率化、役員層への報告業務の時間短縮、業績改善対策の迅速化、PDCAサイクルの高速化、業績見通し精度の安定化に貢献する。
AIによる予実管理で成果を出している日本の上場企業例

企業Aのケース
企業A(売上1兆円規模・グローバル展開):各国の事業部からの業績見通しデータよりも、AIの売上予測の方が精度が高かった(イメージ:10部門中、6部門の報告精度がAIの方が高い)。
経営企画部にとってのメリット:AIによる見通しを事前に把握しておくことで、精度のブレが大きい事業地域へのマネジメントに注力できるようになり、結果として事業全体の予測精度が向上した。
企業Bのケース
企業B(年間の投資予算が400億円):事業部からの予測精度が誤差15%ほどの差が発生していたが、予実管理AIの運用により、予測誤差が4%ほどに改善。現場報告との差額である約10%の誤差内容を精査・分析した結果、年内に計上が不要なコストと判明した。結果として誤差約10%相当にあたる40億円のコストカット(=利益増加)を実現した。
新AI機能が役に立つの部門のイメージ
経営企画部:業績管理がデジタル化されておらず、Excelやスプレッドシートでのデータ集計業務の負担を削減できる。
経営層・マネジメント層:会社の業績に関する現状や見通しを迅速に把握できる。
経営管理・経理部門:Excel運用が残るようなコンセプトの予実管理ツールを導入しても、結局は予実差異の分析やレポート作成の効率化、事業部へのダッシュボード運用定着が実現されず、想定していた効率化を図る。
経営戦略部:データ集計作業を減らし、財務分析や成長戦略の策定に集中することで、キャリアを強化できる。