製造業分野に特化したインターネットサービスを提供するアペルザは、新型コロナウイルスの感染拡大により中止・延期が続く展示会について、これまでの参加実態、そして今後の参加意向について調査するため、同社サービス利用者を対象にしたアンケートを実施し、1,300名を超える有効回答を取得。製造業における展示会が持つ複合的な役割や、取引活動における活用の実態など、業界の商習慣における重要性が明らかになった。
調査結果の詳細は、次のとおり。
展示会の参加目的は“複合的”、「情報収集」に限らず「商談」目的も4割以上
ほとんどの参加者が「市場動向調査、定期的な情報収集」といった広い情報収集を目的としつつも、8割以上が「出展企業に直接詳しい説明を聞く」「特定の企業・製品を見る」とも回答しており、すでに認知している企業や製品のより詳細な情報収集の場としても展示会を活用している実態がわかった。また、この傾向は参加頻度の高い参加者ほど顕著で、複合的な目的・動機で展示会に参加していることが判明した。
商談の“触媒”としての展示会、7割以上が展示会をきっかけに取引成立の経験
過去に展示会をきっかけに実際に取引(購入・導入)に至った経験があるかについて質問したところ、全体の7割以上が展示会をきっかけに取引に至った経験があった。さらに取引に至った企業や製品を元から知っていたかどうかという質問に対しては、約6割が「知らなかった」または「認知していたが注目していなかった」製品を導入・購入しており、展示会が(知らなかった製品の)認知のきっかけだけでなく、企業や製品に対する理解を深める場としての役割も持っていることが判明した。
最大で半数がリアル展示会への参加を“年内自粛”か、「現時点では未定」も約3割
回答者の所属企業・組織および個人としての今後の展示会参加の意向および、参加の再開予定時期について質問したところ、全体の78.4%が、解禁後の参加再開を回答した一方で、そのうちの26.3%は解禁・再開時期は決まっていないと回答。再開時期(の見通し)が決まっている場合も、その割合は今年の冬までで50.3%、来年の春までで65.7%、来年の夏までで70.0%となった。
93.5%がオンライン展示会への参加を検討、オンラインならではの課題も
「興味のある展示会がオンライン開催される場合、参加したいと思うか」という質問に対しては、全体の93.5%がオンライン展示会への参加および検討を回答しており、「セミナー聴講」や「市場動向調査、定期的な情報収集」など、情報収集フェーズにおける役割であれば、オンラインでも代替可能と考える回答者が多くみられた。一方で「具体的な商談」や「詳しい説明を聞く」など、双方向的なコミュニケーションを要する場合には、オンラインによる代替を不安視する回答が目立った。代替が難しいと考える理由を問う自由回答では「現物確認」や「Face to Face」、「(出会いの)偶発性」といったキーワードが挙がった。また「業務の合間での参加、タイミング調整(の難しさ)」など“リモート参加”ならではの課題や、「企業によってコンテンツの質がバラバラ」など出展企業側の“オンライン対応”に対する不安もみられた。
調査概要
- 調査方法:オンライン上でのアンケート調査
- 調査対象:同社サービス利用者およびメール購読者(1,344サンプル)
- 調査期間:2020年6月8日〜6月14日
- 調査企画:株式会社アペルザ