AI音声ベンチャーHmcommは、シリーズCラウンドとして第三者割当増資により5.4億円の資金調達を実施したことを発表。引受先はDBJキャピタル投資事業有限責任組合、JR東日本スタートアップ株式会社、KFG地域企業応援投資事業有限責任組合、株式会社博報堂ホールディングス、株式会社協和。また、JR東日本スタートアップとは鉄道事業の異音検知の実現に向けて連携していく。
Hmcommは「国立研究開発法人産業技術総合研究所」発のベンチャー企業として、「音から価値を見出し 社会を変革し 社会に貢献する」という企業理念のもと、ディープラーニングによる音声認識処理技術により、要素技術の研究・開発、ソリューションやサービスを提供している。
同社が提供するVシリーズは、音声認識・自然言語処理ソリューションのプラットフォーム。コンタクトセンターAI化を実現する「VContact」、AI音声自動応答ツール「Terry」、AI業務日報・報告書作成ツール「VCRM」など、さまざまなビジネスシーンにおいて音を使った業務効率化や働き方改革の実現に向けて注目されている。
今回JR東日本スタートアップと連携を進める「FAST-D(Flexible Anomaly Sound Training and Detection)」は、AIによる異音検知によりあらゆるリスクを低減する異音検知プラットフォームサービス。音の特徴量を抽出し機械学習技法による解析する技術がベースであり、非言語音全般の解析に対応している。たとえば機械や動物、建築物などから発する異音を検知し、対象物の破損・故障・不具合等の兆候を早期に把握することが可能になる。
同社は、今回の資金調達を受け、優秀なAI人材の確保、開発環境の充実、研究開発の推進、基盤技術の深耕や新サービスの開発に積極的な先行投資を行い、社会への貢献と業容拡大を目指す。