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SalesZine & Beyond 2025

2025年10月23日(木)12:30~17:45

SalesZine ニュース

エン、2025年上半期「レジュメ検索キーワードトップ10」を発表

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 エンは、若手ハイキャリア向けスカウト転職サービス「AMBI」と、ミドル世代に特化したスカウト転職サービス「ミドルの転職」上で、レジュメ(職務経歴書)を検索する際に使用したキーワードを集計した。また、各サービスの2023年から2025年の各年上半期のランキングトップ10についても発表した。

ランキング(2025年上半期)

ランキングから読み取れる若手の採用トレンド

SaaS市場の拡大が「The Model」型セールス人材の需要を牽引

 コロナ禍を契機に企業のSaaS導入が加速する中、スタートアップ企業の活発な資金調達や大手SIerの参入でSaaS市場は急拡大した。当初は「ツールを入れること」自体が目的化しがちだったが、導入期を越えると「いかにして売上を立て、LTV(顧客生涯価値)を高めるか」という収益化のフェーズに移行した。

 その結果、マーケティング、インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)が連携する「The Model」型の分業体制が主流となり、各機能を専門で担う即戦力人材の採用が活発化した。スタートアップだけでなく大企業でもこの傾向は見られ、企業規模を問わず、分業化されたセールス人材の需要が高まっている。現在では、とくに組織が拡大したSaaS大手企業において若手のポテンシャル採用が一段落し、メンバーを束ねる若手リーダー・マネージャー候補の採用にも裾野が広がっている。

安定の「Java」、基幹システムの継続開発と脱レガシー対応で根強い需要

「Java」が検索キーワードとして不動の人気を誇る背景には、その安定した需要基盤にある。金融機関などの基幹システムで今も使われており、継続的な更新・追加開発のニーズが絶えない。近年は「2025年の崖」を前にした脱レガシーシステムの動きも加速しており、その移行先としてJavaが選ばれるケースも多く、安定した需要につながっている。こうした大規模・複雑な現場では、フレームワークや設計思想への深い理解が求められるため、短期的なリスキリングでの代替が難しく、経験豊富な人材の価値が高まっている。

 また、Javaは現在もアップデートが続き、IoT開発でも使用されるなど、新旧どちらの環境でも活躍できる汎用性さも魅力である。企業側は「Javaでの開発経験」を「大規模開発をやり遂げる能力」の目安と捉え、採用の一次フィルタリングとして活用していると考えられる。

AI活用とDX内製化を背景に「Python」「要件定義」の価値が急上昇

 2025年に「Python」が初めてトップ10入りし、「要件定義」も順位を上げるなど、企業の採用ニーズに新たな動きが見られる。「Python」の初ランクインは、生成AIの活用が、実験的な導入から本格的な事業活用へとフェーズが進んだことが背景にある。Pythonはデータ活用、機械学習、生成AIにおける主要言語であるため、さまざまなAI関連求人で歓迎スキルとされている。加えて、データエンジニアやデータアナリストといった専門職の求人が増えていることもPythonの需要拡大を後押ししている。

「要件定義」の順位上昇は、企業のDX推進が「ツール導入」から「ツール活用・内製化」のフェーズへと移行していることが影響していると考えられる。これまで外部に委託していたシステム開発の上流工程を自社で担う動きが見られ、社内で要件定義ができる人材需要が高まっている。

ランキングから読み取れるミドルの採用トレンド

DXは「導入」から「活用」へ。プロジェクトを完遂に導くPMの需要が急増

 2023年までトップ10圏外だった「PM(プロジェクトマネージャー)」が、2024年以降急上昇した。その背景には、企業のDXフェーズが「導入」から「活用」へと移行したことが挙げられる。

 さまざまな企業でツール導入が一巡すると「導入したものの現場で使われない」「投資対効果が見えない」といった運用上の課題が顕在化。開発体制強化に向けてエンジニアを採用したものの、プロジェクトを統括する人材が不足しているという構造的な問題も浮き彫りになった。

 こうした状況を受け、単に計画を立てるだけでなく、現場を巻き込み、成果が出るまで責任を持ってプロジェクトを「完遂」できる実行力・推進力を持つPMが求められるようになった。また、コロナ禍以降のリモートワーク定着により、対面コミュニケーションに頼らず、要件を文書化し合意形成する能力の重要性が増したことも、PMの需要拡大を後押ししている。

企業の「信頼性」を左右する決算業務、その複雑化・高度化を担うミドル層に期待

 ミドル層の「決算」関連人材に求められる役割は、近年変化している。スタートアップ企業の増加や活発な資金調達を背景に、投資家への説明責任を果たすためのIR活動の重要性が高まっている。加えて、コーポレートガバナンス改革やESG投資の拡大により、会計の透明性やサステナビリティ情報の開示に対する社会的な要求も年々強まっている。

 こうした市場の変化に対応するため、企業は年度決算や連結決算といった実務経験に加え、内部統制の強化や情報開示の品質向上を主導できる人材を求めるようになった。

 さらに、生成AIによる自動化やクラウド会計システムへの移行といった技術的な変革期を迎え、新しい決算プロセスを設計・標準化できる能力も不可欠である。このように業務が複雑化・高度化する中で、それらを統括し、組織を率いることができるマネジメント能力もミドル人材に期待されている。

【調査概要】

調査対象:「AMBI」「ミドルの転職」を利用する企業

調査期間:2025年1月~6月

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