パートナーセールスという「ビッグウェーブ」に乗る
──一連のパートナービジネス戦略の強化によって、どのような成果が出ていますか?

八島 定性的な面では、業界内でのfreeeに対する認知と期待値が高まっています。年に一度の士業向けイベント「freee Advisor Day」は、今年も全会場で過去最高の来場者数を記録しました。
freeeの活用により、会計事務所の働き方と顧問先との関係に大きな変化が出ています。これまで記帳代行やレポーティングが中心だった顧問先との面談が、顧問先の事業に深く踏み込んだ財務的なアドバイスへと質が変化しているという声も聞いています。
その結果、顧問先から感謝され、顧問料のアップに成功した事務所も出てきています。これは、freeeが会計事務所のインフラとして機能し、顧問先(スモールビジネス)の発展にもつながっているたしかな証拠だと感じています。
私自身、前職の営業時代の営業対クライアントという関係とはまた違う、「パートナーの皆さまと一緒に成長できる」「対等な関係で働ける」ことに、大きなやりがいと精神的な充足を感じています。
宮下 一般的なセールスが「1対1」の関係であるのに対し、パートナーセールスは、顧問先にまで一気に価値を広げられるという点で、自身のキャリアにおいても大きなインパクトを出せる可能性を秘めていると感じますね。
──今後のチャレンジと、パートナーセールスを目指す方へのメッセージをお願いします。

宮下 今後のチャレンジとしては、PRM活用をさらに深め、パートナー個々人へのパーソナライズした支援を強化したいと考えています。また、freeeとしても、パートナー向けのマーケティング支援(MDF)に力を入れ、パートナーのビジネスの効率化だけでなく、アップデートを実現し、パートナーの皆さまとfreeeが共に成長できるモデルを追求していきます。
八島 パートナーセールスやパートナーマーケティングは、日本国内ではまだ成熟しておらず、難易度が高い領域です。しかし、それは裏を返せば、今後ニーズがかなり増えてくる領域であるとも言えます。
この仕事は、ベンダー、パートナー、顧客という三者が存在する複雑な構造を理解し、柔軟な思考力で周囲を巻き込み、調整しながら物事を進める力が求められます。一般的なセールスとは異なる分、「自分が起点となって周囲や事業を変化・成長させ、大きなインパクトを出せる」という面白さもあるので、ぜひこのビッグウェーブに乗っていただける方が増えると嬉しいです。
──ありがとうございました!
