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SalesZien Day 2025 Winter

2025年1月28日(火)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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僕らのマネジメント論

『なぜ営業リーダーの仕事はこんなに難しいのか』 著者に聞く 採用の重要性と愛される営業リーダーの素養

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 書籍『なぜ営業リーダーの仕事はこんなに難しいのか』(クロスメディアパブリッシング)は、営業マネジメントの新しい指南書だ。複数の外資系IT企業で営業リーダーを経験した著者・アットラスト株式会社 代表取締役CEO 遠藤さんの経験とナレッジに基づいて書かれている。とくに「愛されるリーダー」を推奨する遠藤さんの論は、世の中に根づく営業リーダー論とは異なる、新しい視点を提示する。なぜ本書の執筆に至ったのか。これからの営業リーダーに求められる考え方について、 遠藤さんへのインタビューを実施した。

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書籍執筆のきっかけは「厳しいリーダーとしての反省」

──あらためて『なぜ営業リーダーの仕事はこんなに難しいのか』の上梓、おめでとうございます! およそ1年前の2023年12月には、1冊めのご著書『人生を変える営業スキル』を上梓されていますが、なぜ「マネジメント本」の執筆に至ったのか、きっかけを教えてください。

元部下にある本を勧められたんです。ビジネスリーダーが読むべきとされているその書籍に書かれている内容は、「遠藤さんがやってくれたマネジメントと真逆だ」と。「これがスタンダードとして広がっていくのは、違和感があるから、遠藤さんにぜひ営業リーダーの本を書いてほしい」と言われたのが最初のきっかけでした。

もうひとつのきっかけは自分の営業リーダーとしての失敗経験です。日本オラクルに勤めていたときに上司が退職し、一般社員だった私が突然部長に任命されました。当時は、自分には引き出しがなく、なかなかうまくいかなかったんですね。あらゆる制約や市場環境の中で、マネジメントの難易度はかつてないほどに上がっています。マネージャーになった人が意識するべきことがわかるような具体的な実践法と数字から逃げられない苦しみやその乗り越え方も併せて提示すべく、執筆を決意いたしました。

アットラスト株式会社 代表取締役 CEO 遠藤公護さん
2001年 サン・マイクロシステムズに営業として入社。その後、日本オラクルで部長、Tableau Japanで本部長、セールスフォース・ジャパンでは執行役員として活躍。Tableau社ではふたりめのエンタープライズ営業として入社し、企業規模が300名を超えるまでを牽引。約20年以上の営業経歴の中でアジア最優秀マネージャーを含む15以上の営業表彰を受賞している。2023年 AT LAST(アットラスト)株式会社を設立。スタートアップ企業を中心にエンタープライズ営業組織のコンサルティング、愛される営業リーダーを様々なワークショップや伴走支援で育成している。2023年12月に『人生を変える営業スキル』、2024年10月に『なぜ営業リーダーの仕事はこんなに難しいのか』(ともにクロスメディア・パブリッシング)を出版。

──書籍の中では、成果よりも先に人の能力を引き出すことが大事だと強調されていましたよね。

そうですね。最終的には、心理的安全性を確保してメンバーが自分らしくいられることを目指しています

私も営業マネージャーになったとき、「外資系の営業マネージャー像」になろうと、自分を変えようとしてしまいました。しかしそれは疲れるし「自分ではない人間」でいると、お客様にもメンバーにも信頼してもらえません。自分らしくいられる状態がその人の能力を引き出すはずですから、「自分に戻る」というのはひとつのキーワードですね。

一方で、当然営業リーダーは数字を達成し続けることに責任を負っています。「数字に強いチームであろう」という共通認識を、メンバーとともにつくっていくことも重要です。この両立が難しいポイントのひとつです。

──遠藤さんが初めての営業リーダーとして経験した失敗について、どういった反省があったのでしょうか。

個人の成長を度外視して結果や数字だけを追い求めていたんです。メンバーからは信頼されないリーダーでした。

そんななか、中途メンバーに営業資料を見せながらオンボーディングをしていた際に、「表向きの資料は良いので、売るための資料をください」と言われて、ハッとしました。

営業リーダーの仕事は、「売るために必要なこと」を考えること。会社としての勝ち筋やお客様の状態を考慮し、売れる仕組みをつくることです。そこをまったく考慮せず、結果の数字のみが大事だと勘違いしてしまっていた。この勘違いに気づかされた瞬間でした。

営業リーダーはやるべきことをたくさん抱えていますよね。メンバーの採用やオンボーディング、メンバー育成のためのフィードバックや仕組みづくり、チームを効率的に回していくためのマネジメントやミーティングなどです。

でも、それらをすべて「数字」より後回しにして良いと思ってしまうことが多いのではないでしょうか。自律的な成長を促すために現場にやり方は任せるという考え方もあると思いますが、実はこういったプロセスを大事にすることこそが、数字につながっていくのにもかかわらず、気合いだけで数字を追い求めてしまう企業は多いと思います。

次のページ
自社にとっての「Aクラス」人材をどう採用する?

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダカコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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