商談の実施率・基準不足率が改善! 具体的な3つの施策
こうしたユーソナーのデータベースおよび機能を活用した、LegalOn Technologiesにおける施策の詳細が紹介された。
施策1.営業組織の人員配置と戦略策定に活用
ターゲット企業の従業員数レンジによって企業規模を分類し、営業組織の人員配置と営業戦略策定の際に活用している。すべてではないが、分業型の営業組織体制を取っていることもあり、インサイドセールスやフィールドセールス、カスタマーサクセスなど、会社全体の組織体制の人員配置や予算策定にも反映させている。
また、これまで情報が少なかったSMBや病院、士業、自治体などについても、リッチなリストを作成できるようになり、専任担当を置けるように。なお、リードが入ると自動的にフラグが立つようになり、取りこぼしなくスムーズな活動が可能になった。塩貝氏は「導入当時はもちろん、年度ごとの営業体制・営業戦略策定の基礎データとして活用しており、もはやなくてはならないものになっている」と評した。
施策2.ターゲティングの高度化
過去の受注傾向などから、組織ごとに細かく「Tier基準」を設定し、それに応じてKPIやアプローチの優先順位を決めている。たとえば、ある組織では上場・非上場と設立年数を組み合わせたり、非上場でも設立年数や本社所在地、担当者の役職などを組み合わせ、「従業員数が基準未満の東京本社の役員」は優先度を高くしたりするなどの調整を行っている。
施策3.企業特徴(ストーリー)分析による優先順位設定
ユーソナー独自の「企業特徴=ストーリー」を分析し、次のアプローチ先を決定することに役立てている。たとえば、予算策定などが行われる決算時はアプローチの優先度を上げる、事業所・拠点情報で子会社が増えたらアプローチするなど、一般的な企業情報とはまた異なる「旬の情報」による優先順位づけを行っている。
こうしたユーソナーのデータベースの活用もあって、受注確度の高い商談の割合が増加し、成果につながっているという。アポ獲得からキャンセルなどを除いた商談実施率では、導入前から導入後で2.0ポイント改善し、とくにアウトバウンドで2.7ポイント、リサイクルで4.0ポイントと改善度が高かった。そして、顧客として該当しない場合を基準不足として除外する「商談設定基準不足率」についても、導入前より2.5ポイント改善し、アウトバウンドで2.0、リサイクルで4.3ポイントも改善した。
塩貝氏は、「企業情報を事前に把握できたことで、リストの精度が高まり、基準不足案件が減少したのではないか。ターゲティングの効果が出ていると感じている」と語った。