コロナ禍で通話コストが膨大に インサイドセールス部門が直面した“本末転倒な状態”
「すべての人に幸せを届ける」をモットーとし、AIアシスタント機能「Zoom AI Companion」をリリースするなど進化を続けるZoomソリューション。その機能や使い方を余すことなく伝え、より多くのユーザー企業に最適な活用を実現してもらううえで、パートナーの重要性が増している。
その中で最上位のプラチナパートナーである双日テックイノベーションは、1,200社以上の法人向けライセンス導入実績を持ち、Zoom社の全ソリューションの提供および導入後の継続支援を行っている。とくにZoom Phoneでは、既存の電話番号が利用できるプレミスピア接続・ネイティブ接続の販売実績を持つなど、高い技術力と幅広い提案を有する。同社の支援のもと、ウイングアーク1stはZoom Phoneを導入した。
ウイングアーク1stは、2004年に帳票製品「Super Visual Formade(SVF)」と集計・分析プラットフォーム「Dr.Sum」を開発・販売する独立系ソフトウェアベンダーとして創業。2021年には東証一部(当時)市場に上場を果たした。現在は両製品を発展させた帳票の効率的な運用を支援する帳票・文書管理ソリューション「SVF」「invoiceAgent」と、企業内のデータ活用を推進するデータエンパワーメントソリューション「Dr.Sum」「MotionBoard」を提供するとともに、企業内のAI活用を支援するプラットフォーム「dejiren」や、自治体DXを支援する「Govlong」など、業務や業界に特化したソリューションも提供している。

ウイングアーク1stでは、インサイドセールス部門が利用する業務ツールとしてZoom Phoneを導入した。現在約20人のメンバーがリモートワークでSDR(Sales Development Representative)やBDR(Business Development Representative)の業務に従事している。その際には、Zoom Phoneや「Zoom Meetings」で録音・録画した通話を商談解析システム「amptalk」に連携。オンライン商談内容をリアルタイムで書き起こしや分析・要約を行い、顧客との会話の振り返りやセールス・イネーブルメントにつなげている。
同社の業態を見ると、主力製品が売り切り型ではないSaaS商材であり、かつ高頻度で新製品・新機能もリリースされる環境にある。そのため問い合わせの数も多く、内容も多岐にわたる。
コロナ禍をきっかけとして、ウイングアーク1stは全社でリモートワーク体制へと移行しており、その際に、リモートワーク環境整備の一環として内線・外線通話用の端末として全社員にスマートフォンを配布している。インサイドセールス部門では新たなワークスタイルに対応するため、クラウド型のIP電話システムを契約した。それらの仕組みを使い、それぞれがリモート環境下で業務を行っていたが、運用を重ねるにつれて複数の問題が明らかになっていったという。
インサイド営業部 第2G グループマネージャーの井上氏は、当時業務上で生じていた課題について次のように語る。

「コロナ禍では、非対面型のコミュニケーションや音声通話のやりとりそのものが増加していきました。以前利用していた電話サービスは、通話料が従量課金方式だったため、通話コストがどんどん膨れ上がっていったのです。電話をすることが仕事なのに、管理者の立場では予算が組みにくいため通話時間が気になってしまうという本末転倒な状況でした。また、サービス側の問題で回線に問題が発生した場合、お客様に声が届かない等、電話の業務に影響が起きる事象もあり、安定したツールが望ましいと思っていました」(井上氏)