フォローの「ばらつき」を解消する、事例×DM施策
最後に、展示会後のフォローの「ばらつき」の課題と、その解決策について解説された。接客は人が行い、相手に合わせてフォローするため、どうしても対応の内容に「ばらつき」が生まれる。この課題を解消するには、人によるフォローに加えて「コンテンツを軸にしたフォロー」を追加するべきだと村尾氏は言う。どの企業も持っている鉄板のコンテンツは「事例コンテンツ」のため、まずは事例から顧客に届けることを推奨した。
ただし、単にメールで事例を送っても見てもらえないという問題がある。メールのクリック率は高くても1%と言われ、99%の人は見ない確率が高いのだ。
そこで村尾氏は、DMを活用した施策を提案する。まず業界ごとにリードをセグメントして、紙のDMを送り、そのDMが届くころに内容を連動させたメールを配信する。反応があれば営業に通知を飛ばし、そこでフォローするという流れだ。DMの送付費用が懸念される場合は、自社のターゲットの職種や、役職の高いリードに絞り込むと良い。
展示会というアナログな施策で接点を持った顧客に対しては、アナログな施策であるDMも効果が高いと考えられる。シャノンの実績では、事例DMを送付したうえでの電話フォローで生まれるアポ率は約9%だという。
「人によるフォローは、良い意味でも悪い意味でも『ばらつき』が出てくるもの。それを補うかたちで、事例コンテンツを軸にしたDM・メール・電話のフォローを積み重ねると良いでしょう」(村尾氏)
本セッションでは、展示会における集客・判断・フォローの「ばらつき」を乗り越えるための、仕組み化が紹介された。村尾氏は次のように各課題への施策を振り返り、セッションを終えた。
「ひとつめの集客の『ばらつき』は、役割分担とバディ制を実施すること、ふたつめの判断の『ばらつき』には、フェーズの再判定を活用すること、3つめのフォローの『ばらつき』は、コンテンツを軸としたフォローを追加することで改善することができます」(村尾氏)