AIツールで資料作成は効率化できるのか
AIツールを活用すれば、営業資料作成を効率的に進められます。専門的な知識は必要なく、誰でも簡単に使えるので導入のハードルは低いでしょう。
資料作成の目的やターゲット設定など一部の作業は人が対応しますが、5〜10分程度で資料が作成できるため、大幅な時間短縮が期待できます。
早速、資料作成に役立つAIツールを見ていきましょう。
資料作成におすすめのAIツール4選
資料作成に役立つAIツールはいくつかありますが、今回は4つのツールを紹介します。それぞれ標準機能が異なるので、一覧で紹介します。
ツール名 | 特徴 | 無料プラン | 有料プラン | 操作画面の日本語対応 |
テーマ・デザインの設定 |
他サービスとの連携 |
---|---|---|---|---|---|---|
Gamma | Googleドキュメントやパワーポイントなど外部サービスとの連携が優秀 | 登録時に400クレジット付与※1 |
月額8ドル(年間プラン) |
× | 〇 | 〇 |
Tome |
日本語入力の指示に対応。 iOSアプリからの操作も可能 |
500クレジット※2 |
月額8ドル(年間プラン) |
〇 | △ | - |
Beautiful.ai | 基本的な機能は無料で利用できる | 申し込み後、14日間の無料トライアル | 月額12ドル | × | 〇 | 〇 |
SlidesGPT | テーマ入力だけでスライドを自動作成 | 無制限 | ダウンロードごとに2.5ドル | △ | △ | 〇 |
※1:1回の資料作成に40クレジットを消費。
※2:1回の資料作成に15クレジットを消費。その他、AI画像作成などでもクレジットを消費します。
それぞれツールごとに特徴が異なるので、詳しく説明します。
紹介したAIツールを利用した資料の作成方法を知りたい方は、以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Gamma
作りたい資料のテーマやタイトルを入力すると、AIが構成やデザインなどを0から作成してくれます。テンプレートも30種類以上と豊富に用意されているので、修正もワンクリックで行え手間が掛かりません。
GoogleドキュメントやGoogleスライド、パワーポイントの読み込みなど、外部サービスとの連携が優秀なAIツールです。
作成後の資料はテキストの修正やブラッシュアップが必要ですが、大枠のたたき台は出来ているので、効率的に資料作成を進められます。
操作画面は英語表記になりますが、メニューアイコンがわかりやすく設定されているので、英語が苦手な人でも使えるツールです。
Tome
特徴は日本語入力の指示に対応していることです。AIツールは日本語入力に対応していないものが多いため、英語が苦手な人にはうれしいポイントでしょう。作成された資料の日本語も自然で、たたき台を作るのに役立ちます。
またiOSではアプリ版もリリースされているので、移動中やスキマ時間にスライドの編集が可能です。
Beautiful.ai
基本的な機能を無料で利用できるAIツールです。操作はシンプルで、テーマを設定すると一貫性のある資料を作成できます。「半自動作成」なので、スライド内のテキストの編集が必要です。
作業はブラウザ上で行うため、オンラインでの編集ができます。チームアカウントで契約すれば、複数人の同時作業も可能です。資料のデザインに頭を抱えている人におすすめします。
SlidesGPT
無料で利用できるAIツールで、利用制限はありません。作成後の資料をダウンロードするごとに2.5ドル掛かりますが、納得いくまで何度も無料で作り直せるのが魅力です。
テーマやキーワードを入力すると2~3分ほどで営業資料が作成されます。作成された資料は、PowerPoint、GoogleSlide、PDFなど、さまざまな形式でダウンロードが可能です。
日本語で指示を入力しても、英語で資料を作成される場合があります。英語での資料を作成するときに活用しましょう。
資料作成に必要な情報
便利なAIツールですが、資料を作成するにはいくつか必要な情報があります。資料の方向性を決める重要なポイントです。これから紹介する4つは、事前に準備しましょう。
AIへの指示や情報に具体性が欠けるとイメージと異なる資料になるので、注意してください。
タイトル
タイトルは、最初に読者の目に留まるものです。営業資料の内容や方向性を示す役割もあります。
AIがタイトルを自動で作成することもできますが、読者に対して「どのようなことを伝えたいのか」を捉えた具体的なタイトルをあらかじめ作成しましょう。そうすることで内容や目的がわかりやすい完成度の高い資料になります。
ターゲット(読者)
ターゲット(読者)を明確にしましょう。ターゲットが明確になれば、読者に適した資料の表現を決められます。
読者が読み進めやすく伝わる資料をAIに作成してもらうためにも、ターゲットが「どのような役職の人なのか」「どのようなニーズや興味関心があるのか」を整理し指示を出しましょう。
サービス(商品)の概要
AIツールで営業資料を作成するうえで、サービス(商品)の概要を具体的にAIに伝えることは重要なポイントになります。
サービスが、どのような人や課題に対してつくられたのか、特徴や利用することで得られるベネフィットなどを明確に伝えられるようにあらかじめサービスの内容を理解してから指示を出しましょう。
資料の構成
「なに」を「どのような順番」で伝えるのか構成を練ることも大事です。話の流れがちぐはぐになると伝わりにくい資料になります。伝えたい情報、順番を明確にAIに指示しましょう。
一般的な営業資料の構成は以下のとおりです。
- 表紙(タイトル)
- サービスの概要
- クライアントが解決したい課題
- 競合サービスとの比較
- サービスを導入して得られるベネフィット
- 他社での導入事例
- プランや料金の提示
- サービスの利用の流れ
- よくある質問
- お問い合わせ
各項目について具体的な指示が出せるように情報を整理しましょう。
AIで資料作成を行うときの注意点
営業資料の作成にAIツールを活用することは業務効率化につながりますが、注意点もあります。AIツールを使うときには、これから紹介することに注意して取り組みましょう。
AIが作成した資料の確認・校正
AIツールで作成した資料をそのまま提出するのは避けましょう。
AIツールが作成した資料の日本語は文章の構成が不安定です。文章を注意深く確認して、おかしな箇所があれば修正しましょう。AIツールを信頼し過ぎず最後は必ず自分の目でチェックします。
セキュリティ対策とデータの信頼性
AIツールを使用するときに企業側でセキュリティ対策を行っていない場合、情報漏洩のリスクがあります。会社やクライアントの情報、顧客データなどが漏洩すれば大きな事故になりかねません。あらかじめ会社で決められたセキュリティ対策の規定を理解して取り組んでください。
AIツールが作成した資料の記載内容の数値やデータは、正確性・信憑性を確認することが必要です。特に情報の出典や根拠が正確なものかは調査を行いましょう。
情報漏洩のリスクがあることを、念頭に置いてAIツールを利用する前にセキュリティ対策やデータの取り扱いについてしっかりと確認しましょう。
まとめ
営業資料の作成に役立つAIツールを紹介しました。
AIツールを活用すれば大幅な業務効率化を図れるだけでなく、魅力的な資料を作成できます。もちろん明確な指示出しや、作成後の資料を確認する作業は発生しますが、これまで資料作成に割いていた時間を考えると大きな工数ではないはずです。
営業資料の作成に頭を抱えている人はこの記事を参考に活用してみてください。