金額次第で契約へ もっともしてはいけない質問とは?
トップ営業スタッフと苦戦している営業スタッフの成績の差は大きいものの、実力にそれほど差はない。では苦戦している営業スタッフは何がいけないのだろうか? 今回は多くの営業スタッフが気づかないうちに大損している過ちについてお伝えしたい。今回の話を受けて「これはやってしまっているかもしれない」と思い当たる節があったらぜひ修正していただきたい。それだけで一気に光が見えてくることもある。
ではさっそくご紹介する。ひとつめの過ちは“競合を増やしてしまう質問”だ。これを知らず知らずのうちにやっている営業スタッフは多い。気がつかなければ永遠に罠にハマり続けることになる。私の経験から実例をお話しさせてほしい。
当時、私はハウスメーカーに勤務していた。何をやってもうまくいかず、成績は常に低迷していた。あるお客様と商談していたときのこと。わりと上手く話が進み“金額次第ではすぐに契約になる”ところまでこぎつけた。
このとき私はお客様に対して「ほかに検討される会社はありますか?」と質問した。お客様の考えがわかると思ったからだ。しかしこれは、もっともしてはいけない質問だった。こう聞かれればどんなお客様でも「そうですね、せっかくなのでもう2、3社は検討しようと思っています」と答えるだろう。
もしかしたらこのとき、ライバル社のことなど頭になかったかもしれない。私のいらぬ質問によってわざわざ競合を増やしてしまうことに。その後、強力な競合が参入し、この商談は惨敗に終わった。わざわざ自分を不利にしてしまう質問には十分注意しなくてはならない。
ふたつめの過ちは“機会損失”。これに気がつかない営業スタッフも少なくない。