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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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イベントレポート

PLGとSLGはグラデーション! チャネルトーク×コミューンが語る、選択と成長の軌跡

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 2023年6月22日、チャネルトークが主催するオフラインイベント「B2B SaaS PLG SLG Meet-Up」が開催された。今回のテーマは「PLGvsSLG 2つの戦略から読み解く最適なSaaS運営方法」。SLG(Sales Led Growth、営業主導の成長)代表としてコミューン CEO 高田優哉氏と同CRO 岩熊勇斗氏が、PLG(Product Led Growth、製品主導の成長)代表としてChannel Corporation 共同代表のRed氏とJosh氏が登壇した。本稿では、SLG/PLGを代表する両社のパネルディスカッションの様子をお届けする。

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PLGか、SLGか? 創業者のスタイルに合う戦略を

高田(コミューン) コミューンがSLGを選んだ理由ですが、「commmune」は購買の意思決定をするまでに求められるコミットメントが大きいため、営業が介在しないと売れなかったというのが正直な理由です。また、まだプロダクトがない段階で「これがあったら買います」と言ってくれる顧客や、初期の10倍の価格設定でも価値を感じて購入してくれる顧客がいたことも後押ししました。売るのは大変ですが、単価やセールスサイクル的にもビジネスとして成立すると感じ、結果的にSLGにたどり着いたんです。

Josh(チャネルトーク) 私たちは何度か事業転換を経験しています。「店舗の来客数をセンサーで計測するツール」のエンタープライズセールスに挑戦したこともありますが、向いていませんでした。スケールする方法について考え抜いた結果、「チャネルトーク」にたどりつきました。

Red(チャネルトーク) SLGの苦い経験から「今回はPLGでいこう」と意気込んでいましたが、2年めまではとにかく辛かった。1ヵ月の売上は50万円。フリーランスのエンジニアとして開発したほうが稼げる金額でした。「1,000万円あげるから、このプロダクトを開発して」というたくさんの誘惑も受けながら、最初の2、3年間はとにかく耐えました。

株式会社Channel Corporation 共同代表 Red氏

岩熊(コミューン) 聞いてみたいのですが、PLGで成長するためにプロダクト面での工夫はありますか。機能を絞るだとか、みんながやっている領域に参入するとか。

Josh 私たちがこだわったのは、PLGかSLGかよりも、とにかく大きい市場。機能や提供価値が未熟でもビジネスとして成長しているプロダクトをたくさん見てきて、市場さえ良ければビジネスは自然と成長するのだと確信していました。当時は検索広告の市場がトレンドで、ユーザーの80~90%がSMB企業。この市場に最適化されたチャットやCRMがなかったため、SMB企業に最適化した「チャネルトーク」を開発したのです。

Red 今日のイベントは「PLGvsSLG」というタイトルですが、決め切る必要はないと思っています。こんなエピソードがあります。コロナ禍以前、リモートワークを実施したことがありました。エンジニアチームの要望で導入したものの、私はとても不便に感じていて。そんなとき、尊敬する創業家のひとりに言われたのが、「あなたが楽なのが重要。どんな戦略であっても、創業者がぶれてはいけない」という言葉。PLG/SLGも同じように、創業者のスタイルと合っていることが重要です。市場が十分に大きければ結果は出せますから、創業者自身がストレスを感じず実行できる方法を選んでほしいです。

高田 マーケットサイズによるのはたしかにそうだと思います。現在、日本における従業員数100名以下の会社は約360万社。一方、100名以上の企業は5~6万社です。100名以下の市場なら1社1万円で600万円の売上になりますが、100名以上の市場では1社60万円で販売しないといけない。マーケットの規模だけ見ても、「日本でPLGはうまくいかない」というのは幻想かもしれません。

コミューン株式会社 代表取締役CEO 高田優哉氏

高田 また、自分がストレスを感じない戦略を選ぶのも共感しますね。コミューンが2022年にアメリカへ進出したとき、PLGを選んだんです。一切セールスしなかったら、だんだんムズムズしてきて(笑)。結局アウトバウンドアプローチを始めて、日本と同じSLGにしました。PLGでも成功していたかもしれませんが、たとえるなら富士山を静岡側から登りたいか山梨側から登りたいか、ゴールではなく登り方の問題なのかな。

Josh PMF(Product Market Fit)、EMF(Entrepreneur Market Fit)という言葉があります。プロダクトと市場だけでなく、創業者と市場がフィットしていることも重要ですね。

次のページ
PLGとは“熱い石” セールスでプロダクト開発を後押しする

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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