増収増益の企業はコロナ禍以前からデジタル化に着手
Sansanが実施した調査によれば、増収増益企業の多くがコロナ禍以前からデジタル化に取り組んでいたという。
「濃い色のグラフは、増収増益を続けている企業。水色のグラフは、減収減益となってしまっている企業です。テレワークの導入や、社内のペーパーレス化、ITソフトウェアの導入、DXの推進など、増収増益の企業は、コロナ禍以前からデジタル化へすでに取り組んでいたことがわかります。不確実な時代の中で、継続的に成長するための販売力・営業力を醸成するためにも、デジタル化は避けて通れないものになっています」(久永氏)
なお、売上を上げるには、新規の顧客の獲得は欠かせないため、既存顧客とのコミュニケーションも重要だ。業績が悪化してしまった企業群は、顧客との連絡の取りづらさや状況把握のしづらさを感じている傾向もあるという。
「顧客ニーズに対して最適な提案ができることを最重要視しつつ、リレーション構築や顧客に関する情報収集を実施しているのが、営業力が強い会社の共通のポイントだと見えてきます。困難な世の中において、企業の営業力を強化することに貢献していくのが、今回生まれ変わった“営業を強くするデータベース”であるSansanです」(久永氏)
Sansanでは、100万社を超える日本の主要企業の情報が標準搭載されており、上場企業を中心とした25万件の役職者の情報や、300万人を超えるような人事異動の情報などが提供されている。ここに、名刺交換によるビジネス上の接点なども追加されるのが同サービスの特徴だ。
接点情報×企業データが実現すること
企業データとは、一般的に、「社名」「従業員」「売上」「資本金」「業種」といった基本的な属性情報を指す。ただし、これらの情報だけによって、アプローチをしていく営業は非効率だ。一方、Sansanを使うことで、ここに接点の情報を紐付けられるという。
「お客様とコミュニケーションができるチャネルはどのようなものか。接点の情報があることによって、顧客へ直接アプローチすることができます。またそこで得た最新の情報を蓄積し、共有していくことで、常に顧客の最新の状態がわかります。それを理解したうえで、また顧客にアプローチをする。このサイクルを繰り返すことによって、営業の活動量を最大化できるのです」(久永氏)
また従来の「接点」は「名刺交換」に限られていたが、進化したSansanでは、オンラインのコミュニケーションもデータとして蓄積できるようになっている。
「新しくなったSansanでは、あらゆる接点をオフラインオンライン問わず蓄積し、共有することができます。『A社とは2年前に名刺交換の接点があった』『半年前にウェブからの問い合わせがある』『2ヵ月前に別の同僚がメールでやりとりをしている』『先週とある担当者がセミナーに申し込んだ』などお客様の状態を把握して、アプローチをする。いわゆる精度の高い仮説を立てることができます。結果、顧客に合わせた質の高いアプローチを行うことができるのです」(久永氏)