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なぜニットは400人フルリモートの働き方を選ぶのか テレワークにありがちな落とし穴

 コロナ禍で急激に進んだテレワーク。新しい働き方として定着しつつありますが、システム整備や社内コミュニケーション、マネジメントの悩みを抱えている企業も少なくありません。本連載では、創業時からテレワークの働き方を推進してきたニット・小澤美佳さんが400人フルリモートの実践を教えてくれます。第1回は「そもそもなぜテレワークで働くのか」「テレワークの落とし穴と脱出方法」を中心に解説いただきました。

なぜ、私たちはテレワークで働くのか

 はじめまして。ニット広報の小澤美佳です。2008年にリクルートキャリアへ入社し、HR営業に10年間携わってきました。さまざまな業種かつ大手からベンチャーまで、幅広いお客様に対し、採用・評価・育成・組織風土醸成などの提案を行い、営業マネージャーとなってからは約10,000社に対するマーケティングや50人以上のメンバーマネジメントを経験しました。その後は、リクナビ副編集長として数多くの大学でキャリアや就職支援の講演も行いました。

 2019年にニットに入社し、カスタマーサクセスから営業を経て、現在広報に従事する傍ら、オンラインのセミナー講師やイベントのファシリテーターも行っています。

 ニットは「未来を自分で選択できる社会をつくる」をビジョンに掲げる、フルリモートを前提として創業した会社です。現在は従業員400人全員がリモートワーカーとして働いています。

 

 家族の転勤に伴った離職、妊娠・出産・育児により以前のように働けなくなること、そして介護離職……。さまざまな理由で個人のキャリアが断絶されてしまうのは、個々の人生にとっても社会にとってもマイナスだと、当社は考えています。

 テレワークであれば、住む場所や働く時間に捉われることなく、自分らしい働き方ができます。また、仕事以外の大切なものと向き合う時間をしっかりと持つことができるのも魅力のひとつです。仕事はあくまでも人生の一部であり、仕事以外の家族との時間、余暇を楽しむ時間など、いろいろな時間が人生を構成しています。

 「居住地やプライベートの環境に関係なく、自分らしく働く選択をしてほしい」というのが創業時から変わらない、ニットの考えです。私は、キャリアカウンセラーの資格を持っており、この考えを聞いたときにある概念を思い出しました。それは「人間には7つの役割がある」というアメリカの教育学者、ドナルド・E・スーパーが提唱したライフキャリアレインボーという概念です。7つの役割とは家庭人、労働者、市民、余暇人、学生、子どものことです。

 
出展:文部科学省『中学校・高等学校進路指導資料第1分冊』平成4年

 年齢によって、これら7つの役割の割合が変わってくる、ということが表現されています。10代は子ども・学生の割合が大きい、20代は職業人が大きい、30代は家庭人が大きくなり、70代後半になると家庭人がほとんどになります。

 つまり、人生の幸せは、働く時間以外の役割も含めて何を大事にするかというキャリアデザインをすることで得られるものです。個人としても、その視点で自分の将来設計をすると良いですし、企業側も働く人たちから選ばれ続けるためにも「仕事以外も含めた」人生の時間の中で、従業員が何を大事にしたいのかを理解し、会社で働き続けてもらう理由を考え続けることが大事です。

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