営業職の副業メリット・デメリットを考える
ここ数年、さまざまな場所で「パラレルワーク」という言葉を耳にするようになりました。パラレルワークとは「同時並行でさまざまな仕事をすること」で、いわゆる副業・複業を指します。近頃は、ニュースでも「大手企業A社が副業を解禁しました」などと取り上げられることもありますよね。コロナ禍によるリモートワーク拡大を契機に、パラレルワークのを真剣に検討する人が増えてきた印象です。
営業職も例外ではなく、「doda」が2021年8月に実施した調査によると営業パーソンの中で副業をしている人は7.1%、検討をしている人は18.3%とのことでした。
とはいえ、パラレルワークには多くの利点がありながら、同時に懸念点も存在します。そこで、まずは副業を通じて得られるメリットとデメリットをご紹介します。
副業のメリット
人脈が広がる
営業の仕事には「人と人とのつながり」が欠かせません。その点、パラレルキャリアを築くことで本業でかかわることがないような人々と出会うことができるため、新たな人脈の形成につながります。 「個」の時代に突入するうえで、「人脈」はとても価値のある資産になります。ビジネスチャンスの種も潜んでいるため、社員の人脈が結果的に企業にとってのメリットにもなり得ます。
物事に対する多様な見方が養われる
副業を始めることでさまざまな人と新たな関わりを持ったり、これまで知らなかった分野に触れたりするチャンスが増えます。視野が広がり、これまで抱いていた固定観念から脱却できるきっかけになるかもしれませんし、柔軟な発想力は公私にかかわらず自身の可能性を広めてくれるでしょう。
転職のミスマッチのリスクを低減できる
転職先を検討する際に、副業というかたちで希望する転職先の仕事を経験できる点も利点のひとつではないかと思います。 同じ営業職への転職であっても、扱う商材によって営業スタイルが180度変わってしまうこともありますよね。そういった点でも、いきなり経験値ゼロの状態で転職をするのではなく、まずは副業というかたちで部分的に組織に身を置き、業界・分野への適性を見極めると良いでしょう。
その他のメリット
- 収入を得ることができる
- 自分の実力を試すことができる
- コスト意識が身につく
- タイムマネジメント力、コミュニケーション能力を高めることができる
副業のデメリット
本業に支障が出てしまう
本業で1日8時間以上働きながらパラレルキャリアを実現するには、心身共に大きな負担がかかります。本業の時間外に仕事をする=勤務時間が延びる、夜遅くや週末に仕事をすることを意味するため、体調管理やタスク管理がおろそかになってしまい、最悪の場合、本業に支障が出てしまうかもしれません。 副業は自己管理能力やタイムマネジメントを実践的に身につけられますが、慣れるまでの間はトラブルの原因にもなりかねません。その点をしっかり理解したうえで、引き受ける仕事の分量や内容を厳選する必要があるでしょう。