Nehanは、DNX Ventures、mint、ユナイテッド、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルを引受先とする新株予約権の発行および日本政策金融公庫、第一勧業信用組合からの融資によりシードラウンドにおいて総額約1.6億円の資金調達を行ったことを発表した。
これにより前回ラウンド含む累計調達額は約2億円となった。


資金調達の背景と目的
政府による制度改革により公共調達市場への参入機会が拡大する中、企業には体系化された公共営業戦略の構築と実行による受注率の向上や、情報収集・精査体制の整備による業務効率化の実現が急務となっている。
Nehanでは、生成AI技術を活用することで企業の公共営業DXを可能にし、さまざまな民間企業が公共課題の解決に効果的に参画できる環境を整備することをミッションとしている。
同社が開発・販売する公共営業特化のAIデータプラットフォーム「Labid」は、すでに上場企業や大手企業グループなど、さまざまな企業が利用している。
Nehanは今回の資金調達により、人材採用・組織開発、AI技術への投資を積極的に実施し、拡大する公共調達市場において、企業が戦略的に公共営業を展開できるプラットフォームとしての地位を確立し、日本の公共営業におけるSales Techのパイオニアを目指す。
投資家のコメント
DNX Ventures マネージングパートナー兼日本代表 倉林陽氏・プリンシパル 中野智裕氏

この度、DNX Venturesは公共営業部門向けプラットフォーム「Labid(ラビッド)」を提供しているNehan株式会社のシードラウンドに出資させていただきました。
公共調達は年間200万件、金額にして27兆円以上の巨大マーケットですが、入札関連業務は長らくアナログ作業によって行われてきました。Nehanは公共調達に関わる情報収集業務をAI Nativeにしていくことを皮切りに、民間・行政双方の入札プロセスのDXを目指しております。
同社のソリューションが官民の情報フローを円滑にすることで、「官民共創」の実現に向けて先陣を切ってくれることを期待しております。
mintジェネラル・パートナー 白川智樹氏・アソシエイト 別宮潤氏

前回ラウンドに続き、Nehanへ追加出資できたことを大変嬉しく思います。
Nehanは、「公共営業」という極めて巨大でありながら構造的非効率が残る領域に真正面から取り組み、煩雑な入札情報の収集にとどまらず、公共営業の入り口から出口まで、業務フローそのものを刷新するプロダクトを提供しています。既に大手企業を含む多様な企業から高い評価を得ており、この領域への強い意志と実行力を持つ代表の鶴巻さん・木嶋さんを中心としたチームなら、今後公共領域全体を変革させていくと信じ、追加での出資を決めさせていただきました。
今後より多くの企業・行政に価値を届け、そのインパクトを大きく広げていく未来を楽しみにしています。
ユナイテッド 投資事業本部 キャピタリスト/マネージャー 八重樫郁哉氏・キャピタリスト 山口泰正氏

今回ご一緒するにあたり議論を重ねる中で、鶴巻さん・木嶋さん率いるNehanは、公共調達への参入ハードルを本質的に下げていくための高い解像度と、素晴らしいエグゼキューション力を備えたチームだと強く感じました。
民間が公共課題を解き、より良い社会を創っていく——
Nehanが描くその未来に大きな期待を寄せるとともに、当社としても貢献できるよう全力で支援してまいります。
SMBCベンチャーキャピタル 投資営業第一部 次長 渡辺雄太氏

この度、Nehan社への出資機会を頂戴しました。年次27兆円という莫大な公共調達市場にあって、Nehan社は単なる入札情報サービスではなく、公共営業の業務フローを川上から川下までサポートすることが可能な次世代のプラットフォームです。鶴巻さん・木嶋さん率いる意志ある優秀なチームの皆様のお取り組みにより、既に一部の業界ではリーディングカンパニーから導入され且つ活発にご利用いただいております。民間と公共を滑らかに繋ぎこみ、日本の再成長に寄与するこの素晴らしい挑戦に、SMBCグループの一員として、少しでも貢献できるよう努めてまいります。
三菱UFJキャピタル 投資第一部 部長 新谷圭次郎氏
公共調達市場の透明化と効率化は、我が国の産業発展において急務の課題です。Nehan社の「Labid」は、データとテクノロジーの力で複雑な公共営業プロセスを刷新する画期的なソリューションであると確信しています。本サービスが業界の新たなスタンダードとなり、市場全体の健全な発展を牽引していくことを期待し、出資いたしました。
Nehan 代表取締役CEO 鶴巻百門氏のコメント

今回のラウンドでは既存投資家であるmintに加えて、DNXをはじめとする日本を代表するVCのみなさまにご出資いただけたことを大変嬉しく思っております。
私たちが目指す先は単なる業務効率化ツールの提供にとどまりません。
公共営業領域でも生成AIの力で企業の営業体制を変革し、より多くの企業が戦略的に公共課題の解決に参画できる環境を実現します。そして「新しい公共を共に創ろう」というビジョンの実現に貢献していきます。
