次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループのナウキャストと保険代理店関連事業を営む保険見直し本舗グループは、保険代理店の営業活動における生成AI活用で協業することを発表した。
協業の背景
保険見直し本舗グループは、個々の顧客ニーズに合わせて保険商品を組み合わせて顧客に適した保険プランの提案を行うために、テクノロジーを積極的に導入する方針を掲げている。一方ナウキャストは、証券やIFA、保険、銀行などの個人向け金融サービスにおいて、より顧客視点に立った営業活動を支援したいと考え、ファイナンシャルアドバイザリー業務の効率化を生成AIで支援するソリューション「Finatext Advisory Assist」を提供している。生成AIを活用して営業活動を図りたい保険見直し本舗グループと、ソリューションの活用領域を広げたいナウキャストの思惑が一致し、このたびの協業に至った。
「Finatext Advisory Assist for 保険代理店」について
今回ナウキャストは、Finatext Advisory Assistに保険代理店業界の専門用語を学習させた「Finatext Advisory Assist for 保険代理店」を開発した。主な提供機能は次のとおり。
保険代理店特化のセールスアシスト機能
- 商談の自動文字起こし&営業日誌アシスト機能
各種ツールと連携し、音声データの書き起こしおよび要約を行う。これまでのシンプルな書き起こし・要約機能に加え、ナウキャスト独自の会議文字起こしモデルにより、保険業界独特の文言も書き起こすことができる。営業担当者は不足情報などの内容確認に専念でき、より充実した営業日誌を少ない工数で作成が可能になる。
- 商談レビュー機能
あらかじめ設定した評価観点に商談が適合しているかを判定する。判定結果と商談結果を照合することで、より顧客ニーズをとらえた保険商品の提案が可能になる。今後、商談の自動文字起こし、商談レビュー、商談結果といったデータを蓄積して分析することで、顧客に合わせた商談スクリプトを作成し、適した商品をレコメンドする機能も提供予定。
保険見直し本舗への導入について
生成AIを活用した商談記録の作成による業務効率化は、来店型保険ショップとしては業界初の取り組みになる(※)。2024年内に保険見直し本舗の一部店舗でFinatext Advisory Assist for 保険代理店の試験導入を開始し、営業担当者からのフィードバックを機能や運用に反映しながら順次拡大し、2025年中に全国350店以上の店舗で導入することを目指す。
※日本国内において来店型の乗合保険代理店が生成AIを商談記録に活用するのは初。(2024年7月、株式会社保険見直し本舗グループ調べ)