NTTコミュニケーションズは、請求書などの紙書類を電子化する基本料無料のクラウド型請求書電子化サービス「BConnectionデジタルトレード」の提供を10月下旬に開始する。
同社はNTTグループが提唱する「コネクティッドバリューチェーン」実現のため、各産業におけるバリューチェーンのデジタル化への取り組みを推進している。そうした中で、コロナ禍におけるリモートワークの増加にともない、紙の請求書を用いた企業間取引のプロセスのために出社しなければならない、という課題が顕在化した。
専用の電子取引システムを採用する企業がいる一方で、導入を決めかねる企業にとっては、その構築・運用には大きなコストが生じること、新たな取引先との柔軟な接続が困難であることなどの懸念が存在している。同社はこうした課題解決に向けて、業務を電子化して請求書作業を効率化し、企業のリモートワーク実現に寄与する「企業間取引データプラットフォーム」として本サービスの提供を開始した。
サービスの特徴
ペーパーレス化によるリモートワーク推進、生産性向上
同サービスでは、請求書電子化機能、ワークフロー機能、データ連携機能を提供。これにより、請求書作成のための出社が不要となり、リモートワークの促進と生産性の向上に貢献するほか、紙回覧による社内承認の電子化による効率化、郵送・保管コストの削減にも寄与する。将来的には、顧客が蓄積した取引データをマーケティングに活用するなど、企業間取引のDX実現を目指す。
基本料無料での利用が可能
専用システムを準備することなく、基本料無料でサービスが利用できるクラウド型サービスであるため、1回限りの取引など、必要なときのみの利用も可能。
社内経理システムと連携可能なデータ形式
PDF形式で請求書の電子化を行うサービスとは異なり、請求書をUBL(Universal Business Language)形式のデータとして電子化するため、社内経理システムへの自動投入など、システムとの連携も実現。また、クラウド上でデータを一括保管するため、原本管理も不要となる。
海外企業との取引に対応
同サービスの操作画面は25言語での表示が可能で、海外との取引に必要な国・地域の法令に準拠した仕様となっているため、海外企業との取引にも対応が可能。
電子化代行サービスなどの拡張サービスも
自社が請求書の電子化を進めても、取引先企業が紙書類を継続するため電子化ができないという課題がある。これを解消するべく、紙書類から電子データに変換する有償サービスも提供している。