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HubSpotがABM実践機能リリース、FORCAS・LBCと製品連携も 日本企業のABM実践を支援

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 マーケティング、営業、カスタマーサービスのための統合ソフトウェアを提供するHubSpot Japanは、Marketing Hub、Sales HubそれぞれのProfessionalおよびEnterpriseプランに、ABM(アカウントベースドマーケティング)を実践するための機能を搭載した。ABMとは、マーケティング部門と営業部門が連携し、販売活動の優先順位が高い特定の企業(アカウント)に対してパーソナライズされた適切な購買体験を提供する戦略である。

 ABMで重要となるターゲットアカウントの識別を日本のHubSpotユーザーが高い精度で実施できるよう、今回の機能リリースに合わせて、企業データに基づいてターゲットアカウントを特定できるFORCAS社のB2Bマーケティングプラットフォーム「FORCAS」、およびデータマーケティングを支援するランドスケイプ社の「LBC」と製品連携した。

ABMにインバウンド手法をかけあわせ、見込み客に最適な購買体験を提供

 ABMでは、営業部門が積極的にアプローチしたいと考える組織を特定した上で優先順位が高い企業に対してマーケティング・営業活動を行うため、見込み客リストの質や営業効率の改善、そしてマーケティング予算配分の最適化が見込める。

 さらに同社が提唱する「インバウンド手法」をABMに適用すると、リストアップした組織に適切な情報を、適切なチャネルかつ適切なタイミングで届けて買い手企業の購買体験を向上し、満足度を高めることが可能に。同社は従来インバウンド手法を買い手企業内の「担当者個人」に向けて実践するための機能を提供してきたが、マーケティングで獲得した見込み客に対する営業活動の営業部門側による重要性の認識の低さや、マーケティングの費用対効果などの課題やニーズの高まりを受け、「企業」や「組織」単位でも見込み客を識別し、パーソナライズされた適切な購買体験を提供できるABM実践機能をリリースした。

図:インバウンド手法を適用しながら行うABMの流れ
図:インバウンド手法を適用しながら行うABMの流れ

 今回の機能リリースによって実現できることは、次のとおり。これらの機能はMarketing Hub、Sales HubそれぞれのProfessionalまたはEnterpriseプランのユーザーが利用でき、一部は2020年1月よりベータ版として提供されていたものとなる。

HubSpot CRMでターゲットアカウントの情報を一元管理

 ある企業が自社のターゲットアカウントであるかどうかやその重要度(ティア)を「会社」レコード上でプロパティーとして設定することができる。ワークフロー機能を使って、インバウンド手法を通じて入手した見込み客の属性情報を元に前述のプロパティーを自動でHubSpot CRMに登録することも可能となっている。また、ターゲットアカウント内の各コンタクトについて「意思決定者」「予算管理者」など、その組織内での役割を「コンタクト」レコード上でフラグしておくことができる。

マーケティング部門と営業部門が単一の情報を参照しながら活動を最適化

 「ターゲットアカウントホーム」でターゲットアカウントと定義した企業の総数や、それらの企業との間で現在進行中の取引の総数を一覧可能に。「ターゲットアカウントの概要」では各ターゲットアカウントに所属するコンタクトとのEメール送信数や新規で追加されたコンタクト数、ミーティングの数などをひと目で確認できる。

 さらに、Slackと連携(現在ベータ版)することで特定アカウントや取引についてのSlackチャンネルを作成し、HubSpot上で更新されたコールノートやKPIを自動で投稿することも可能。社内のマーケティング担当者や営業担当者は単一の情報を見ながら、ターゲットアカウントにとって価値があるコミュニケーションを実施できる。

ABMの効果を容易にレポーティング

 HubSpotが作成したデフォルトダッシュボードで、ターゲットアカウント企業群から週次や月次で何件の新規コンタクトが流入したか、ターゲットアカウントごとのコンタクト各ライフサイクルステージ割合比較、ターゲットアカウントごとの自社ウェブサイトページビューなど、「ターゲットアカウントホーム」よりもさらに詳しい情報を時系列で確認できる。ダッシュボード内のレポートは任意の内容にカスタマイズすることが可能となる。

日本市場におけるABM実践をデータインフラの面から支えるふたつのサービスと製品連携開始

 さらに今回、日本企業のABMやデータマーケティングをデータベース提供面から支援する下記ふたつのクラウドサービスと製品連携。これらの連携により、日本企業が特に新規の取引先に対してABMを実践する際、企業動向や詳しい属性情報を元に最適な戦略を組み立てることができる。

  • FORCAS(FORCAS社)
  • LBC(ランドスケイプ社)

 各クラウドサービスをHubSpotに連携すると、HubSpot上で企業情報が登録または更新された際に会社名やEメールドメイン情報をキーとして、従業員数や決算期などの詳しい情報を自動でHubSpot に登録することができる。たとえば、あるコンタクトがeBookをダウンロードする際に所属企業名とEメールアドレスをフォームに入力し、その情報がHubSpot CRMに登録されると、連携プラグインがそれらの情報をキーとして自社フォームでは回収しきれなかった企業情報をHubSpot 上に自動登録する。ユーザーはこれらの詳しい企業情報を元に当該企業が自社のターゲットアカウントとなるかを判断することができる。

 FORCASはHubSpot App Marketplaceに登録済み、LBCは2020年6月(予定)に同ページに登録される。それぞれのサービスおよびHubSpotを使用していれば、連携プラグインは無料で利用することができる。

 なお、今回の機能提供に際してシンフォニーマーケティング株式会社 代表取締役 庭山 一郎氏は以下のようにコメント。

 「シンフォニーマーケティングは、B2Bのマーケティングとセールスの分野に素晴らしいサービスを提供し、世界中の多くのユーザーに熱烈に支持されているHubSpot様が『ABM実践機能』の提供を開始することを心から歓迎いたします。このサービスが日本のエンタープライズマーケティングを変えていくことを確信しています」

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