SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のSalesZine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

直近開催のイベントはこちら!

SalesZien Day 2025 Winter

2025年1月28日(火)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

お申し込み受付中!

今さら聞けない「セールス用語」インタビュー

過渡期にある「パートナーセールス」 思い込みが引き起こす課題と外せないポイントを才流・桂川氏に聞く

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 営業に関する情報を“誰にでもわかりやすく”届けることを目指し、近年注目を集めている営業用語を「基本」から解説していく本連載。今回の用語は「パートナーセールス」だ。解説をお願いしたのは、才流(サイル)のコンサルタントとしてさまざまな企業のパートナー戦略を支援する桂川誠氏。パートナーセールスの定義と重要性、よくある課題、外してはいけないポイントをうかがった。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

新たな市場で競争優位性を確立する「事業戦略」

──パートナーセールスの定義について、桂川さんの考えを教えてください。

 第三者であるパートナー企業と協業して商品・サービスを顧客に届ける仕組みを「パートナービジネス」と言いますが、その中で、とくにパートナーとの具体的な協業活動にフォーカスした領域が「パートナーセールス」です。単なる営業手法のひとつではなく、新たな市場を切り開いて競争優位性を確立するためのチャネル戦略であり、事業戦略そのものと捉えてください。

 この前提に立つと、パートナーは単なる販売チャネルではなく、ともに新たな価値を創造する同志のような存在と言えます。パートナー企業を「代理店」と呼ぶか「パートナー」と呼ぶかは業界によって異なり、たとえば金融業界では保険代理店、製造業では特約店や代理店といった呼称が一般的ですね。一方でSaaS企業をはじめとするIT業界では、対等であることを示すために「パートナー」へシフトする企業が増えています。

 古くは戦後にブリヂストンがタイヤの販売店を系列化するなど、パートナーセールスはかなり昔から行われてきました。フォレスター社のデータによると、世界の商取引の約75%がパートナーを通じて行われているのです。才流では、売上全体に占めるパートナー販売比率が5割以上の企業を、パートナーセールスの成功企業と定義しています。

株式会社才流 コンサルタント 桂川誠氏
東証プライム社員5,000人のメーカー系商社で、SE・法人営業を経て、10年超にわたりPMMとして事業を管轄。BtoBマーケティング全域およびアライアンスを展開後、全社のデジタルマーケティング戦略を担う。才流ではパートナー支援事業の責任者およびコンサルタントとして活動。ITサービス、製造業などの業界を中心に、BtoBマーケティング、パートナー戦略などの支援を行っている。

パートナーセールスがもたらす3つのメリット

──グローバルで古くからパートナーセールスが行われている中で、とくに日本企業がパートナーセールスに取り組む必要性や有効性とは何でしょうか。

 大きく分けて3つ挙げられます。ひとつが日本市場の特性によるもの。国税庁によると、日本には291万社の法人企業が存在しています。その多くが中小企業や窓口が固定化した大企業ですが、この広大な市場に対して、直販営業のみでアプローチするのは現実的ではありません。パートナーによる間接的な販売網が効率的・効果的な選択肢となるでしょう。

 ふたつめが、協業による新しい価値の創出です。たとえば、技術に強いメーカーが顧客接点を有するパートナーと協業することで、競争優位性を強化したソリューション提供が可能になります。顧客の課題が複雑化した現在、1社だけでは解決できないケースも珍しくありません。そこで、企業間のスキルやアセットを掛け合わせて新しい価値を生み出すことで、多様なニーズに応えていくことができるのです。

 3つめが、市場へのリーチの拡大です。よく「未開の地へ橋渡しをしよう」という言い方をしますが、自社だけでは開拓に時間がかかる、知見やノウハウが不足している新しい市場や顧客層に対して、すでにネットワークがあるパートナーを通じてアプローチできるのです。たとえば地域に根づいているパートナーや、特定の業界で実績があるパートナーと協業して開拓をしていくのは、大きなメリットになります。

 これらの3つを実現している企業は多くありません。従来は各社が手探りで取り組んできましたが、この数年でパートナーセールスのノウハウや推進方法の体系化が進んでおり、今がまさに過渡期と言えるでしょう。

次のページ
なぜ売ってもらえないのか? 思い込みが引き起こすふたつの課題

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
今さら聞けない「セールス用語」インタビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
SalesZine(セールスジン)
https://saleszine.jp/article/detail/6604 2025/01/07 07:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2025年1月28日(火)13:00~18:20

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング