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常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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営業DX3.0 生成AI導入は幻滅期に?  営業DXの未来を切り拓く生成AI活用について考える

「AI万能論」からの脱却 活用の「現実期」に営業組織が本当に改善するべきこと

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テクノロジー万能論からの脱却 「AI活用の現実期」に必要なこと

──正しく活用できればあらゆることができるようになるけれど、前提として自分たちの業務改善、ビジネス改善が先だということですね。

いまは「AI活用の現実期」だと言えるのかもしれません。過剰に期待するのではなく、戦略を見直す、オペレーションをきちんと設計することから始める。うまくいっている会社を見れば、当然そういうことを事前にやっているわけです。

とはいえ、「データインテグレーションしましょう」とかんたんに言っても、実際は相当骨の折れる作業です。それでも、AI活用の可能性が広がるこの機会に取り組んでおくことが未来の資産になるのではないでしょうか。

──Sales TechやAIを導入するだけでうまくいかないことが自明になりつつありますから、買い手側も売り手に聞いてみると良いのかもしれないです。「このまま導入してもうまくいかないけど、プロセスの部分も相談に乗ってくれますか?」というように。EYにおいても、AIの活用は進んでいますよね。

当社では、グローバルのコンサルタントがつくったプロンプト集「スキル」を使うことで、業務の生産性を上げることができます。たとえば、顧客の声の分析をどのようなアプローチですべきなのかを生成AIに聞いてみたい際には、次の図のようなスキルが用意されており、これを使用することでスムーズに作業を進めることができます。

いまの生成AIではテキストtoテキストが中心ですが、今後はマルチモーダルAIが台頭していくでしょう。そうすると業務の生産性はさらにあがっていくはずです。動画を学習させて、勝ち筋のスクリプトに起こしていく。またはテキストを分析し、勝てる商談のロープレ動画をつくっていく。そんな活用も進んでいくはずです。

──営業組織が本気でAIを活用する前にやるべきことが見えてきた気がします。最後に、あらためてこれから営業組織はAIとどう付き合っていくべきか、千葉さんからコメントをもらえますか。

繰り返しにはなりますが、「テクノロジー万能論」が日本をダメにしてしまっていると感じています。RPAが流行ったときにも起こったことですが、裏側のオペレーションをきちんとつくることは必須で、そのために必要なのが「目的を決めること」なんですよね。ですから、IT部門だけではなく、事業部門、営業現場の1人ひとりが、その点を意識してテクノロジー活用に挑んでほしいですね。

──お客様接点、プロダクト、自社のIT活用……このあたりはすべてつながっているけど、一貫して責任を持つ人がいない、という課題もあるかもしれないと感じました。

そうなんです。だからこそ、これからの日本でCRO(チーフ・レベニュー・オフィサー)の仕事の重要性、必要性は増していくでしょうね。GTMから、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスまで、活用するデータやテクノロジーを含めてすべてを見ていく役割の人が、顧客体験を軸にサイロ化を見抜いていく必要があります。とくに、製品やサービスが複雑化してきたり、グローバル展開をしていたりする組織ほど、全体を見る人の必要性は増すでしょうね。

──ありがとうございました!

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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