AIが実現する「シームレスで新しい顧客体験」
Zoomは、効率化やスキル強化をサポートするスマートアシスタント「Zoom AI Companion」を発表している。これは3つの理念に基づいて提供されている。ほかのツールと柔軟に連携できる「フェデレーテッド」、Zoom プラットフォーム全体に搭載され使いやすさを担保する「エンパワーメント」、顧客のデータを侵害せず信頼に応える「責任あるコミットメント」の3つだ。
「AI Companionは有償版を使っている方なら追加費用なしでご利用いただけるので、ぜひ試してみてください」(下垣氏)
また、顧客とのコミュニケーションプロセスを支援するサービス群 「Business Service」でもAIを活用したサービスを提供している。
たとえばそのひとつ「Zoom Contact Center」は、ビデオ、音声、チャットなどで顧客にパーソナライズされた応答を提供する。また、「Zoom Revenue Accelerator」は会話型AIを搭載し、顧客との通話内容を分析、営業スキルの向上に活かすことができる。英語版ではAIによるコーチングまで提供されている。
Zoomが提供するAIを活用した顧客体験は、顧客から見てどのような世界になるのか。下垣氏は、ひとつのイメージを共有した。
チャットでコンタクトしてきた顧客には、AIを搭載したバーチャルエージェントが回答し、対応が上手くいかなければコールセンターに接続。その時点で顧客の問い合わせ内容や背景は把握されている状態だ。通話後のアフターコールワーク(サマリー)は、AIのサポートで効率化される。そして、蓄積された通話データはセンチメント分析され、管理者は通話時間やスピードまで把握できる。
こうしたサービスはすでに米国の多くのエンタープライズ企業でされており、たとえばMLB(Major League Baseball)のアウト・セーフの判定会議やドラフト会議もZoom Contact Centerで行われているという。