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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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営業育成や働き方はどう変わる? 生成AIが営業にもたらす「新たな選択肢」とは(AD)

「営業の働き方」「AI活用」の最新トレンド、企業が生き残る術とは──Zoom日本法人トップに聞く

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 購買活動の変化、テクノロジーやAIの活用など、営業を取り巻く状況は急速に変化している。この変化に不安を抱くのか、それとも「選択肢の広がり」とポジティブに捉えるのか──。Zoomを提供するZVC JAPANは、まさに「後者」の企業だ。コロナ禍明け、オンラインコミュニケーションツールを提供する企業でありながらハイブリッドワークを導入したことが話題になったほか、2023年9月には、多種多様なAI機能を実装した生成AIアシスタント「Zoom AI Companion」のリリースを発表。世の中の変化やトレンドを捉え、スピーディーに変革を実現する秘訣とはいったい何なのか。そして今回Zoomに実装されたAI機能は、どのように日本の営業組織を変えてくれるのか。日本法人トップの下垣氏にうかがった。

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「選択肢の広がりを歓迎しよう」
Zoomがハイブリッドワークを導入した背景

──今回は、グローバルに事業を展開するZoomから見た「営業を取り巻くトレンド」をおうかがいし、日本の営業組織が今後の戦略を立てるためのヒントを紐解いていきたいと思います。

まず気になるのが、コロナ禍以降の「営業の働き方」のトレンドです。2023年7月には御社も「ハイブリッドワークの導入」を発表され、オンラインコミュニケーションツールを提供するZoomが出社をとりいれたことが話題になりました。この変化の背景に、どのような考えがあったのでしょうか。

ZVC JAPAN株式会社 代表取締役会長 兼 社長 下垣典弘氏

そもそも弊社は、日々の業務、採用、基礎教育すべてをZoomで行っており、「オフィスがない」状況でした。しかし、コロナ禍に社員数が約5~6倍に伸び、パンデミックが明けてお客様がオフラインに回帰し始めたことで、オフィスがないことによる弊害が生じてきたのです。

たとえば「お客様にデモをお見せしたいのに場所がない」という問題が生じました。また、お客様から「オフィスはどこ?」「営業はどんな人か?」「社長の顔を知らない」といった声が多く届くようになったのです。このような反応は、人々が直接的な対面の重要性を再認識している証拠だと思います。そこで2022年7月に東京でもオフィスをつくり、ハイブリッドワークを導入したというわけです。

もちろん弊社だけでなく、幅広い業界で対面でのコミュニケーションの重要性が再び高まってきているのを感じています。昨今は、オンラインと対面のバランスをとることが新しいトレンドになってきているのではないでしょうか。

──実際に顔を合わせて話をすることは、Zoomでのコミュニケーションとはまた違った感覚がありますか。

やはり対面には対面の良さがあり、人間的な感覚を持つことの大切さを実感しますね。Zoom Meetingsでは挨拶のあとすぐに本題に入りがちですが、実際に相手とリアルで会うと雰囲気の違いなどを感じ、思いがけないところから会話が生まれることもあります。

また、同僚とすぐに対話ができるようになったことも効率性を高めています。社員の満足度に関するサーベイを実施したところ、「オフィスでのコラボレーション環境が向上し、人との距離感が縮まった」という声が多く寄せられました。オフィスでの物理的な接触がチームの結束力を高め、より良い協力関係を築くことに貢献していると感じています。

──対面のコミュニケーションは「人と人との関係性の構築」において、やはり重要なのですね。

そうですね。とはいえ、対面もオンラインも一長一短なので、どちらかに偏るのではなく、状況に応じて適切なコミュニケーション手段を使い分けることが重要でしょう。我々は週に何日出社するように取り決めたり、出社日をチェックしたりはしていません。ハイブリッドなコミュニケーションを大事にしながら、お客様に会った帰りに会社にも立ち寄って少し顔を合わせようという方式が、弊社のハイブリッドワークです。

我々は「コミュニケーションの民主化」と言っているのですが、リモートワークの浸透による最大のメリットは「選択肢が増えたこと」だと考えています。「日本ではおそらくパンデミックがなかったら今のような形態にはならなかっただろう」と経営者の方々とお話しすることもありますが、企業にとっても経費削減につながりましたし、より多くの時間を創出できるようになりました。人間にとっても、企業にとっても“心地良い環境”が創出されたのではないかと思います。

そのほかにも、見渡せば近年はさまざまな「選択肢の広がり」が見られます。たとえば、テクノロジーの進化やAI活用もそうですね。選択肢が広がるということは「新たな可能性をもたらす」ということですから、歓迎すべきことだと思います。Zoomも世の中のトレンドに合わせてAIなど最新テクノロジーを実装し、あらゆるシーンに対応すべくアップデートを繰り返しています。これらのアップデートを通じて「多様な選択肢」を人々に提供していきたいという思想のもと、我々はテクノロジーによるイノベーションを提供しています。

AIは営業シーンでも「多様な選択肢」を与える

──続いて、Zoomから見た「AI活用」に関するトレンドについてもうかがえますか。

私は「AIの戦国時代が来る」と感じています。AIが我々の生活や仕事の中に入ってくることは明らかですが、将来どのAIが勝ち残り、どのインフラが残るかは未知数です。

たとえば昭和の時代にはビデオデッキの規格で複数の技術が競い合っていましたが、現在ではHDDテレビチューナーやTVerのような異なる技術に集約されたように、AIもさまざまな種類が登場し、どれが残るかはこれからの時代が決めることになります。

そもそも、AIが最近のテクノロジーのように思えるのは、自然言語に対する精度が格段に上がったことによりその存在が可視化されたためです。たとえば、Googleなどで検索した結果が最適化されて提供されるように、実はAIは以前から身近にあったんですよね。これからは、固定電話しかなかった時代からスマホが普及した現在のように、さまざまなAIの利用形態が現れ、緊密に、そして自然に、我々の生活の中に入ってくる時代が来るでしょう。

──このAIトレンドを背景に、Zoomはどのようなアプローチをとっているのですか。

2023年9月に我々は「Zoom Revenue Accelerator」という、AIで営業活動を支援するソフトウエアを発表しました。ツールそのものについてお話しする前に、まずはこのツールを開発した背景からお話しさせてください。

これは「世界をマクロとミクロで見たトレンド」から説明することができます。

最初にマクロの視点から見ると、いくつかの重要なトレンドがあります。第一に、移民支援政策などを行い人口が増えている国や地域では、経済が活況を呈し、衣食住などの需要が増加しています。これは新しい仕事の機会を生み出しています。

第二に、働く年数が長くなって社会への貢献期間が延び、仕事を変える機会や新しいスキルを身につけるニーズが広がっています。これは、リスキリングやキャリア変更のチャンスとして捉えられています。とくに欧米では「年齢に関わらず、新しいスキルを身につけることでより良く生きていける」という考えが一般的になりました。

第三に、パンデミックによってオンライン化が進んだことで、ロケーションコストが高い場所に住む必要がなくなり、物流や人の移動が起こりました。そして新しい拠点を中心に新たな経済が生まれ、就職斡旋業務なども活発になりました。

このように、マクロの世界では都心部以外の地域で活発な経済活動が生まれ、新たな職業が必要とされるようになる中で「今までのスキルだけでは不十分」「新しいスキルの習得が必要だ」という機運が高まってきたのです

一方ミクロの視点では、たとえば東京のような地域でも同様の重要なトレンドが見受けられます。まず、学生ベンチャーの数が増えました。以前より、多くの学生が自分の会社を持ち、サラリーマンとして働く代わりに自分たちのビジョンを追求しています。また同時に、彼/彼女たちは会社に縛られることを嫌うため、離職率と転職のニーズが高まっています。

この動きは、若い世代が自分のキャリアをコントロールし、自分に合った仕事を求める傾向が強まっていることを示していると言えるでしょう。しかし、彼らがその分野の「エキスパート」になるには、業界のノウハウやコミュニケーションスキルなど、自身が成功するためのスキルを実装することが不可欠です。

もちろん、「営業」の分野でも同様です。Zoomはこれらのマクロとミクロのトレンドに対応し、「営業活動を行う担当者・営業マネージャーが成功し、会社全体のセールス活動のナレッジを共有・活用しながら、ビジネスが成長するための仕組み」として「Zoom Revenue Accelerator」を開発したのです。

──まずは営業として個人が成功するのが大事であり、それが会社の成功にもつながっていくという構図なのですね。

そのとおりです。一般に、現代の経営者が直面する主な悩みは「海外で売上を伸ばすこと」「スキルのある新卒・中途人材を採用すること」「既存の従業員のパフォーマンスを最大化すること」に大別されますが、これらの課題はすべて「人のスキル」に直結します。

海外で売上を伸ばすには、海外市場で活躍できる人材を採用しなければなりません。スキルのある人材を採用するには、新卒、中途を問わず適切な人材を見つける必要があります。そして、今いる人材のパフォーマンスを最大限に引き出すには、最適化された効率的なトレーニングが重要です。これら「人のスキル」に関する課題を解決するためには、いかに短期間で人材を育成し、効果的にビジネスを進められるかが重要なのです。

──「Zoom Revenue Accelerator」を活用することで可能になる営業育成について教えてください。

たとえば、以前は先輩が直接指導したり、営業が商談の議事録を作成してあとからフィードバックをもらっていた部分も、商談をレコーディングすれば即座にAIが分析し、フィードバックまでしてくれるようになります。このように、顧客との通話内容が自動的にデータ化され「知的財産」と化し、営業のスキルアップに活用することが可能になります

また、「セルフサービス」で学ぶことが好まれる現代のトレンドとも親和性が高いでしょう。現代の若い世代の方々はあらゆる事柄に対しすぐに“答え”を求める傾向がありますが、人から頭ごなしに「これが正しいやり方だ」と教えられることに対しては、疎ましさや圧力を感じることがあります。そこでAIから提案やアドバイスを受けることで、「もしかしたらそうかもしれない」と、人間的な圧力を感じずに受け入れやすくなります。

このように、「Zoom Revenue Accelerator」は“人間的”な要素と“AI的”な要素を含む柔軟な育成手法を可能にするのです。

──まさに「多様な選択肢」が育成手法にもたらされるというわけですね。

育成だけでなく、営業が自律的に学ぶことも可能にします。「営業個人が成長していくきっかけの選択肢」が増える、と言うのが正しいでしょうか。たとえば、営業が自身の録画した商談を振り返ったり、ハイパフォーマーの商談を視聴して分析したりすることで、個々のスキルアップに役立てることができます。マネージャーが常に側にいるわけではない状況でも、AIをアシスタントにすることで、効率的にスキルアップが図れるというわけです。

──選択肢が増えることで、今まで離職するしか選択がなかったケースが救済されたり、個々人で自己実現を目指したりできそうですね。

離職率が上がる主な原因のひとつは、「仕事が合わない」と感じ、スキルを十分に身につける前に辞めてしまうことです。そこで我々は「Zoom Revenue Accelerator」を通じて、人々がスキルを短期間で効率的に向上させることができるようサポートしています。

各個人が、多様な選択肢から自分に合った方法を選べることは、個々人の成長にとっても、企業の成功にとっても、“心地良い変化”をもたらすでしょう。

Zoomが目指す今後の展望は
「人と人がつながるための下支え」

──さまざまなAI機能を製品に実装してさらに勢いを増しているZoomですが、今後のビジョンについてうかがえますでしょうか。

我々が今目指しているビジョンのひとつとして「ひとつのプラットフォームが世界を変える 無限に広がる人とのつながり」というものがあります。

その原点には、「Delivery Happiness(すべての人に幸せを届ける)」というカルチャーがあります。「我々は何のために生きているのか」と考えたとき、社会のため、お客様のため、お互いのためになっていると思える会社であり続けたいのです。

「Zoom Revenue Accelerator」はそのビジョンやカルチャーを実現する方法のひとつですが、同時期に生成AIアシスタント「ZoomAI Companion」という機能もリリースしました。これはお客様がZoomの有料サービスのアカウントを利用していれば、追加料金なしで利用いただくことができるAI機能です。

個人の生活ではすでにAIを活用した新しい世界に移行しつつあるにもかかわらず、会社内では議事録を手で起こし、メールに添付するなど、古い方法がまだ広く使われている状態です。「Zoom AI Companion」の機能を使えば、ミーティング中にAIによって整理されたデータをチームチャットなどで共有したり、データとして手軽に保管したりすることができます。さらに、日本語以外の言語をAIが翻訳して字幕にすることで、多言語でのミーティングまでをも可能にします。

「Zoom AI Companion」によって新しい手法を提供し企業内のコミュニケーションをより効率的かつ現代的なものに変えることができるのです。

我々は今後もこのような新たな機能を提供し、さまざまな企業のあらゆる業務課題を解決していきたい。Zoomを単なるビデオミーティングのツールではなく「コミュニケーションプラットフォーム」として皆さまにご活用いただきたいと考えています。

──たしかに、Zoomは「ビデオ会議ツール」のイメージが強いですが、今は広く課題解決に寄与する「コミュニケーションとコラボレーションを提供するプラットフォーマー」へと進化を遂げているのですね。

コミュニケーションプラットフォームとして人々のコミュニケーション課題を解決することは、我々が人と人が関わる領域すべてにおいて実現したい夢です。たとえばZoomのAI機能によって言語の壁を超えられれば、日本の素晴らしさや安全さをよりスムーズに世界に伝えることができるでしょう。少子高齢化が進み日本の人口が縮小していく中で、インバウンドをさらに活気づけるお手伝いもし、日本をもっと元気にしていきたいですね。

また、日本は世界屈指の災害大国でもあり、今後もどのような災害が起こるかわかりません。過去には大分県で発生した大雨と洪水災害に対し、地域連携協定の締結によってZoomを無償で提携したこともあります。これを学びにして、学校など避難所として活用される教育機関にZoomを導入していただき、万一の災害のときにも家族と会話ができる状態をつくることができれば、人々を少しでも安心させることができるのではないかと考えています。

──やはり「人」を基盤に考えているからこそ、人々を魅了し世界にシェアを広げるサービスを生み出せるのですね。

「Zoom Revenue Accelerator」やAIの話を切りとると、効率化や売上向上というビジネスの話に終始してしまいますが、我々のトータルブランディングとしては「Delivery Happiness(すべての人に幸せを届ける)」という精神がすべての原点であり、もっとも大切にしていることです

経営者の方々や営業のトップの方々にも、我々がそういう理念を持ってZoomを送り出していることを、お伝えできたら幸いです。

──ありがとうございました!

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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