無理がたたり、見た目が老け込むと……
研修先で「年の割にずいぶん老けている」と感じる営業スタッフにお会いすることがある。30代の営業スタッフのこと。彼とは数年前に知り合った。当時はまだ20代でフレッシュな雰囲気を醸し出していた。結果を出して出世し、20代にしてプレイングマネージャーへと昇格した。
そんな彼も30代になり、少し様子が変わってくる。マネジメントに苦戦し、自分の成績まで並以下に落としてしまった。“売るのは得意だが、部下を育てるのは苦手”という人もいる。彼はそういうタイプだった。
成績の低下より問題なのはその見た目だ。眉間には常にシワが寄り、気難しい雰囲気に。見るからに疲れており、ネガティブなオーラを漂わせている。実年齢は30ちょっとだがどう見ても40歳を過ぎているように見える。
もともと彼は仕事より遊びが好きというタイプだった。仕事が忙しくても誘われた飲み会は断らない。深夜3時まで飲んで8時に出社することもよくあった。それでもキチンと結果を出していたのだから、文句は言えないが。
しかし、いつまでも無理をしていれば体にガタがくるもの。お酒が残るようになりミスも増える。さらには見た目が一気に老けたことでお客様からの印象も悪くなった。成績が落ちストレスが溜まるからさらに酒を飲む……こうして悪循環に陥ってしまったのだ。
医療関係の方が「30歳を過ぎると、回復のための要素(成長ホルモン、酵素など)が徐々に少なくなっていく」という話をしていた。誰でももれなく「昔はこの程度の酒で二日酔いにならなかったのに……」と体の衰えを感じるときが来る。私も35歳を過ぎたころから“回復の遅さ”を感じるようになった。徐々に無理ができなくなる。寂しいが、これが現実。それからは仕事前に深酒しないようになった。
車がメンテナンスフリーでは長持ちしないように、やはり身体もメンテナンスが必要だ。ストレス解消のために飲んだり、遊んだりするのは良いことだが、その分のケアも忘れてはならない。メンテナンスを怠れば必ずしっぺ返しがくる。
一方で「最低でも10歳は若く見える」という営業スタッフもいる。ある生命保険の営業スタッフのことだ。