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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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受注率が2倍に! 営業活動を確実に“成果”へつなげる「フォーキャスト管理」の実践方法を解説

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 The Model式の分業体制が浸透する現代、営業はリードやパイプラインを受注につなげる重要な役割だ。多くの企業が営業のパフォーマンス向上に取り組んでいるが、そのほとんどが、営業の「活動」にフォーカスしている。どれだけ活動を改善しても、肝心要の「成果」につながらなければ意味がない。2023年6月20日に開催されたSalesZine Dayでは、Xactly代表取締役社長の福眞総一郎氏が登壇。「営業結果にコミットできる!真・THE MODEL実践」と題したセッションにて、営業活動を確実に成果へつなげる「フォーキャスト管理」の重要性とその実践方法について解説した。

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The Model時代の営業は「リレーのアンカー」

 Xactlyは「営業の力を企業の稼ぐ力に」をビジョンに掲げ、フォーキャスト管理・インセンティブ管理・セールスプランニングといった営業パフォーマンスを最大化するSaaSプラットフォームを提供している。セッションの冒頭、代表の福眞氏は、The Modelのオペレーションを400メートルリレーに例えて営業の役割を説明した。

「The Modelという分業体制は400メートルリレーと似ています。ひとりで400メートルを完走するより、4人で100メートルずつ区切るほうが速いタイムが出る。分業したほうが高いパフォーマンスを出せるのです。The Model時代のフィールド営業は、ゴールを達成するリレーのアンカー。マーケティングやインサイドセールスが創出したリードやパイプラインを最終的に受注につなげる、非常に重要な役割です」(福眞氏)

Xactly株式会社 代表取締役社長 福眞総一郎氏
慶應義塾大学卒業後、日系製造業での営業経験を経て2003年日本IBM入社、金融機関担当営業として従事。米国本社勤務を経て2012年にヴイエムウエアに入社。担当営業、金融営業部長を経てエンタープライズ営業統括本部執行役員として国内大手企業のITインフラ、アプリ領域の変革をリード。2021年、Xactly株式会社に入社。代表取締役社長に就任。

 マーケティングやインサイドセールスがどれだけリードやパイプラインをつくっても、フィールド営業が受注できなければ、ビジネスの成果にはならない。

 ところで、日本の営業職のパフォーマンスはあまり良くない。実際、日本の営業生産性はグローバルと比較して低いというデータもある。日本全体の人口減少にともない営業人口も減少している中、日本の営業はさらに生産性を上げ、収益を上げられる組織にならなくてはならない。福眞氏は、日本の営業組織が収益を最大化するステップを図示した。

 最初のステップが「営業活動の可視化」。SFA/CRMといったインフラの導入は営業活動を可視化するのに役立ち、営業組織を変革する第一歩となる。そして次のステップが、レベル2の「営業活動と管理の標準化」。セールス・イネーブルメントが昨今注目されているが、レベル1で可視化したトップセールスのノウハウやスキルを組織内で横展開し標準化することで、営業力を強化するのだ。

 このレベル1と2は「どちらも“活動”にフォーカスしている」と福眞氏は指摘。経営者やビジネスリーダーが求めているのは“成果”であり、どれほど素晴らしい活動をしても、成果に結びつかなければ仕方がない。活動をいかに成果へ結びつけるか。この課題に対して、成果予測と目標達成までの道筋を立てる「フォーキャスト管理」が鍵になると福眞氏は語る。

商談受注率が倍増! フォーキャスト管理の意義

 正確な予測を行い、そしてその予測値をもとに目標とのギャップを明らかにし、ギャップを埋めるための対策を講じることを「フォーキャスト管理」という。なかでも「セールスフォーキャスト」は、ある将来の特定の期間において、売上・受注件数等の営業目標をどの程度達成できるか予測することを指す。

「程度の差はあるかもしれないが、ほとんどの企業はセールスフォーキャストを実施しているでしょう」と福眞氏。その現れとして、分業体制を導入する企業の多くが、とても熱心にパイプラインマネジメント(商談進捗管理)に取り組んでいるという。しかし、商談進捗の把握と「自社がいつ、いくらでこの商談を受注できるか」という成果予測は別物だと福眞氏は指摘する。

「たとえば、商談のフェーズが進んでも、提案先がキーパーソンでなければ、その商談の確度は著しく低い。商談進捗管理とフォーキャスト管理は別々で行う必要があります」(福眞氏)

 では、理想的なフォーキャスト管理とはどのようなものか。そのひとつとして福眞氏は、商談の受注確度に応じてカテゴリーを設定することを提案する。たとえば次の図では、受注を約束できる「達成予測(コミット)」、今期の受注見込みがあるがリスクもある「最善達成予測(ベストケース)」、今期の受注見込みが立っていない「パイプライン」を設定している。

「最終的に自分がどこまで受注できるのか、営業自身が意思を持って成果予測を宣言していくことが重要です」(福眞氏)

 しかし、このフォーキャスト管理の実態について、いまだに「古い手法に頼っている」と福眞氏は語る。よく見られるのが、データの多重管理の問題。SFA/CRMの導入が進んでいるにも関わらず、依然としてExcelへデータを出力して管理やレポーティングを行っている企業が非常に多い。結果として、フォーキャスト会議のための資料準備に多大な工数がかかっているなど、削減できるコストに気づかないまま、生産性を上げられずに悩んでいるケースも多い。

 このような課題もあり、フォーキャスト管理ツールがグローバルでトレンドになっていると福眞氏は語る。その理由は「確実にROIが上がるから」だ。

 フォーキャスト管理ツールは、営業活動データをリアルタイムで収集・分析し、目標に対するギャップを早期発見することで確実に目標達成へ導くツールだ。フォーキャスト管理ツールを利用している企業は、利用していない企業と比べて目標達成できる確率が約10%高い。また、営業担当の満足度も向上する。福眞氏はこれを「ツールを見れば状況を把握できるため、現場に余計な工数がかからないからでは」と考察する。そしてもっとも重要なのが、フォーキャスト管理ツールの活用により、商談受注率が2倍以上に増加するというデータだ。

 フォーキャスト管理ツールは「成果にコミットするために最適化されたツールだ」と福眞氏は強調した。このフォーキャスト管理ツールとして、Xactlyは「Xactly Forecasting」を提供している。

フォーキャスト管理ツールの「4つの特徴」

 続いて、フォーキャスト管理ツールで実現できることとして、4つの特徴が紹介された。

 ひとつめの特徴は、営業活動を営業のベストプラクティスに基づき自動で分析して、アラートを発出し、必要なアクションをうながせることだ。現在のフェーズで行うべきToDo、たとえば「次回の打ち合わせが設定されていない」といったアラートが、商談ごとにダッシュボード上で強調される。このアラートに沿って必要なアクションを実施していくことで、最終的には、後述する“商談スコア”も向上する。

「1つひとつの商談でベストプラクティスに基づいたコーチングを行うことで、営業担当1人ひとりが自分でやるべきことに気がつき、“セルフマネジメント”の実行が可能になります」(福眞氏)

 ふたつめが、商談スコアによる確度の可視化だ。企業や営業組織が営業担当に求めるアクションに応じて、商談の確度をスコアリングする。「商談スコアが100点になれば受注確定」など、100点を満点とするケースが多い。スコアリングのルールは、企業が扱う商材や営業サイクルに応じて設定が可能だ。たとえば企業の役員クラスとの折衝が必要な商材であれば、「役員との打ち合わせでスコアが5点アップ」といったルールを設けることができる。商談スコアを使えば、主観が入りがちな商談の確度を客観的に評価することができる。

 3つめは、商談の行方の容易な追跡。隠れた失注や長期停滞している商談、来期にスリップした要因などを抽出し自動で可視化する。とくに、多数の商談を管理するマネージャーに重宝される特徴だ。これはフォーキャスト管理ツールが、データのスナップショットを過去から現在まで蓄積しているからこそ実現できる。「たとえば、先月は5億円あったパイプラインが急に2億円に減ってしまった。差額の3億円はどこに行ってしまったのか、マネージャーは行方を容易に追うことができるのです」と福眞氏。どの案件がスリップしたのか、その要因は何かワンクリックでドリルダウンできる。

 4つめの特徴が、フォーキャストだ。Excel等でまとめられることの多いフォーキャストレポートを、ツール上で自動で作成する。これまで営業マネージャーや営業企画の担当者が多くの時間を割いていた取りまとめの工程が不要になる。また、Excelとの多重管理によって発生していたデータにまつわる問題からも解放される。さらに、リアルタイムのフォーキャストをいつでもダッシュボード上で確認できるため、目標とのギャップを確認しながら、成果にフォーカスした管理に取り組むことが可能となる。

 福眞氏は「フォーキャスト管理ツールを用いて、単純な売上予測をするだけではなく、目標達成するためのマネジメントへレベルアップしていただきたい」と呼びかけた。

会議を15分に短縮 営業目標達成のためのマネジメントへ

 福眞氏は、フォーキャスト管理にはレベルがあることに触れ、フォーキャスト管理を成熟させていくためのフレームワークを示した。

クリックすると拡大します

「たとえば、レベル1はフォーキャストするサイクルが不定期で、フォーマットも組織によってバラバラ。目標までのギャップが組織として見えてこないため、その後のアクションも営業担当者任せの状態」と福眞氏。

 一方、レベル3はサイクルが定まっており、フォーマットや確度の基準も統一されている。フォーキャスト会議ではアジェンダが決まっていて、フォーキャスト管理ツールの活用により「あれはどうなった」と逐一確認する必要もない。社内報告ではなく目標達成に向けたアクションに集中でき、結果的に、営業成果を最大化できるのだ。

「営業目標を達成するためにも、Xactlyのツールとフレームワークを最大限活用してほしい」と福眞氏。実際に、Xactly Forecastingを導入した企業は、平均で商談件数約2割アップ、商談金額約6割アップ、さらに商談サイクルの6割を短縮したという営業成果が出ている。

 収益の増加に留まらず、営業メンバーの負担削減や生産性向上にも貢献している。導入企業の1社であるベルフェイスでは、営業管理部門のフォーキャスティングの取りまとめにかかる時間がゼロになり、営業マネージャーがフォーキャストに割いていた時間を月40時間削減。1時間かかっていた営業会議を15分に短縮したという。

 最後に福眞氏は、結果にコミットする営業組織へのステップを再掲しつつ、レベル1、2に多くの企業が取り組む中で、今後は「活動から成果にフォーカスしていく必要がある」と語る。フォーキャスト管理を高度化し、目標達成のための成果予測に取り組むことが重要だ。

クリックすると拡大します

 現状の成果予測では目標に対してどれだけギャップがあるのか、リスクがある商談は何か。それらを可視化してリアルタイムでアクションすることで、受注率を上げることができる。「商談1つひとつに『あれはどうなった?』『これはどうなった?』とマネージャーが聞くのはもうやめましょう」と福眞氏。すべてを自動化し、営業担当者がセルフマネジメントできるモデルを構築することがこれからの営業には求められる。

「Xactly Forecastingは、フォーキャスト管理を高度化するためのフレームワークを提供します。またその先には、インセンティブ管理のソリューションと組み合わせることで営業担当者のモチベーションを最大限引き出し、結果的に営業パフォーマンスの最大化を支援します。多くの皆様へ、“活動”から“成果”へとフォーカスを移すお手伝いができれば幸いです」(福眞氏)

フォーキャストなど営業の数字の管理をExcelで行っている方は必見!

 SFAを導入したにも関わらず、フォーキャストなど実際の営業管理では、データをExcelにエクスポートして行っていませんか?Xactly Forecastingを活用すれば、業務をもっと効率化して、営業成果の向上に貢献できます。Xactlyのウェブサイトでは「3分でわかるXactly Forecasting」も公開しております。ぜひ本記事とあわせてご覧ください。

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提供:Xactly株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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