営業スランプとは何か?
営業スランプとは、営業担当が下記のような状況に陥ってしまうことをいいます。
- 営業成績が上がらない
- 仕事に対するモチベーションが上がらない
- 自分の営業スタイルに自信がなくなる
不思議なもので、営業スランプに陥っているときは、物事すべてがうまくいきません。今まで当たり前にできていたことができなくなったり、自分では考えられないようなミスをしてしまったりするので、さらに落ち込む負のループに突入するのです。
営業スランプは期間が長すぎると、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。自分なりの対処法を見つけて、できるだけ早く脱することが大切です。
営業担当がスランプに陥る理由
営業担当がスランプに陥る理由は、どんなことが考えられるのでしょうか。スランプのきっかけとなりやすい事象をご紹介します。
成果が出なくなった
営業スランプに陥ってしまう大きなきっかけは、成果が急に出なくなることです。今までは順調に出ていた成果が出なくなると、自分の営業スタイルに疑問を抱くようになります。今までのような成果が上がらなくなることが引き金となって、「これで良いのか?」と常に悩む状態となり、スランプに陥ります。
クレームを立て続けに受けた
顧客からのクレームを立て続けに受けてしまうと、気持ちが落ち込み、営業スランプに陥りやすくなります。他人の怒りの感情に触れる上に自分を否定されることで、仕事自体にやる気が起きなくなります。「また怒られるのでは」と不安な感情に支配されてしまうので、本来の営業活動を行うことができなくなるのです。
仕事に対する意欲が湧かない
仕事に対する意欲が湧かない状態だと、営業スランプに陥ることがあります。
「何だか仕事をしたくない」という気持ちが一番影響する営業活動は、新規開拓です。テレアポ・飛び込みなどの新規開拓は大きなエネルギーを使います。スランプで新規開拓をしなかったことは見込み客の減少につながるため、負のループのきっかけとなるでしょう。
あまりにも意欲が湧かないスランプの状態が続くと、最悪の場合は仕事に行けなくなってしまいます。
周囲が自分よりうまくいっているように思える
営業担当は自分が思うようにいかないときに周囲がうまくいっている状態が続くと、複雑な感情が生まれます。特に自分の力ではなく、運でチャンスをつかんだような人が身近にいると、自分の中に生まれる卑屈な感情を認めたくないばかりに、モヤモヤとした状態が続くのです。
「こんな感情を口に出してはいけない」と自制する気持ちがストレスとなり、営業スランプを生むことも少なくありません。
営業担当がスランプに陥ると起こる症状
営業担当がスランプに陥ることで起こる症状は多くあります。中でも深刻なケースになりやすい症状を3つご紹介しましょう。
自分に自信が持てなくなる
営業スランプに陥る最大の症状は、自分に自信が持てなくなることです。営業スタイル・トーク・顧客との関係性……今まで築き上げてきたものが、すべて否定されたような気持ちになります。
自信のなさは態度や顔、声のトーンに出てしまうことで成績も上がらなくなり、より一層深い営業スランプにハマってしまいます。
仕事がつまらなくなる
営業スランプに陥ると、仕事自体をつまらなく感じてしまうことも症状のひとつです。他人ばかり羨ましく思えて、自分は不幸のどん底……精神状態はすでに営業活動どころではなくなります。新しい営業手法に取り組むような情熱も湧かないので、どんどん仕事がつまらなくなってしまうでしょう。
最悪の場合転職を検討してしまう
営業スランプがあまりにも長くなると、最悪の場合は転職を検討してしまうこともあります。ノルマ未達による歩合給がなくなることで、給料が下がったりすることも考えられるからです。
営業という仕事自体が嫌になり、「自分は向いていない」という結論に達してしまうと、仕事に対する情熱ややりがいを求める気持ちがなくなります。転職を検討してしまうことが、営業スランプ最大の症状といえるでしょう。
営業担当がスランプから脱出する5つのコツ
営業担当であれば、スランプを感じることは必ずあります。大事なのは、スランプから早く抜け出すことです。営業担当がスランプから脱出する5つのコツをご紹介します。
1.信頼できる第三者からフィードバックをもらう
自分の営業スタイルに自信が持てなくなった場合は、信頼できる第三者からフィードバックをもらってみましょう。 自分に足りないものや軌道修正を発見するチャンスになります。その際に注意したいポイントは3つ。
- スランプに陥っていることを素直に告げる
- 自分が少しでも認めている相手を選ぶ
- 営業経験者や現役営業担当者
営業の世界は厳しいものです。中には営業スランプに陥っているライバルを蹴落とそうとする人もいるかもしれません。自分と良好な関係にある人で、冷静かつ公平なフィードバックをくれる人を選ぶことが大切です。
2.自分自身の考え方を見つめ直す
営業スランプに陥ったと感じたときは、意識をして自分自身の考え方を見つめ直しましょう。営業スランプに陥りやすい人の特徴として、ネガティブな思考になりやすいことが挙げられます。
諦める・投げやりになる・ふてくされる・人のせいにするなど、あまり歓迎できない思考回路になっている可能性があるので、少しずつネガティブになる要素を排除していきましょう。
3.ゆっくりと休息をとる
営業スランプに陥る要因のひとつとして、心身ともに疲れていることが挙げられます。思い切って仕事を休み、ゆっくりと休息を取りましょう。何かをするのではなく、ただ単にのんびり・ゆっくりするだけ。しっかりと睡眠をとったら少し前向きになれたということもあります。
4.成功例からヒントをもらう
自分の営業スタイルに自信がない場合は、同僚や先輩などの成功例からヒントをもらってみましょう。自分とは違うアプローチ方法やクロージングトークなどを知ることで、軌道修正ができることがあります。
5.トップの営業担当を真似してみる
営業成績が伸び悩んでいる場合は、トップの営業担当を真似してみましょう。話している内容・間の取り方・視線・訪問のタイミングなど、自分とは違う部分を敢えて真似してみるのです。
トップの営業担当には、トップになれるヒントが必ず隠れているはず。自分に足りなかったものが見えてくると、そこが突破口になります。
営業担当のスランプは当たり前! と心得よう
営業職に従事している方であれば、スランプは当たり前です。むしろスランプに陥るのは、一生懸命仕事に向き合っている証拠なので、「スランプは当たり前!」と心得ておきましょう。
大事なことはスランプを脱する自分なりの方法を見つけておくこと。スランプに陥りやすくなる傾向なども知っておくと、事前の対策ができるようになります。