若手社員向けリスキリングプログラム「DX人材育成プログラム」
2022年11月、中央電力は若手社員を対象に、ライフステージが変化がしても、社内外で活躍できるようなデジタルスキルを身につけられる機会・環境を提供する「DX人材育成プログラム」を開始。その第1期生として、2年め社員1名・4年め社員1名の計2名を選抜した。
デジタルスキルを伝授するメンターとして選ばれたのが、南薫さん。南さんは、Salesforceを活用する優れたリーダーに贈られる「Salesforce MVP」や、Salesforceを活用してキャリアを築き、ほかの人たちの学びを助けたことを称される「Golden Hoodie」を授与された経験がある。
リスキリングの困難とやりがいを、自分自身も経験
──まず、南さんの現在のお仕事について教えていただけますか。
2020年11月に中央電力に入社し、Salesforceをはじめとした各種システムの全社での活用を推進してきました。2023年1月からは、SMB事業本部 ミドルオフィスグループの営業部門に所属し、部門内でITツールの最適化、データの可視化を行っています。また、「DX人材育成プログラム」では、1期生の若手社員2名のメンターとして、彼女たちの質問に答えたり、学習の仕方をアドバイスしたりしています。
──2021年にはSalesforce MVPにも輝くなど、Salesforce活用歴の長い南さんですが、これまでのキャリアもうかがえますか。
もともとウェブデザインの会社に長く勤めていたのですが、出産・育児というライフイベントがあり、家事や育児に時間をとられ、正社員として働き続けることが難しくなってしまいました。その会社を退職し、前職にあたる人材紹介会社で、時短勤務のできる派遣社員として働き始めました。
ちょうどそのころ、たまたま所属していた部署でSalesforceを導入することになったんです。それがSalesforceとの最初の出会いでした。未経験ながらも独学でスキルをいちから学び、Salesforceの活用を社内で進めていきました。それを社内で評価いただき、派遣社員から正社員になることができたという経験があります。
──独学でスキルを身につけていくのはたいへんだったのではないでしょうか。
当時は子どもも小さかったのですが、勤務時間外も勉強をしないと業務に追いつけず、とにかく時間が足りなかったです。また、今までやってきたウェブデザインの仕事とはまったく違う内容の勉強だったため、知識のベースもなく理解するのがたいへんでした。
しかし、知識をつけて実際にシステム上で機能を実装していくことによって、今まで皆が苦労して行っていた作業が自動でできるようになっていきました。Salesforceは自分でコードを書かなくても、機能や項目の追加が可能なため、「私にもできちゃうんだ!」と感動しましたね。
なかでもいちばんやりがいにつながったのは、周りのメンバーからの声です。当社でも、これまでは営業メンバーが毎月の成果を集計する際にExcelを駆使していたところを、Salesforceを活用することによってシステム上で成果が見られるようになりました。「事務作業が減った」「業務が楽になった」と言ってもらえるのはとてもうれしいです。