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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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営業組織の持続的な成長を目指す インテリジェント・フォーキャストの世界

「妄想商談」でパイプラインが潤沢だと判断しない! フォーキャスティングの勘所を押さえよう(前編)

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 6月は株主総会の季節だったが、上場企業ともなれば機関投資家とのコミュニケーションの機会は1年中頻繁にある。今期の業績は当然として、来期の予想とその根拠を具体的に示さなくてはならないだろう。一連の建設的なディスカッションを裏で支えるのが、すべての営業チームが報告するフォーキャストの精度である。ここを営業の勘だけに頼っていては心許ない。どうすれば精度の高いフォーキャスティングができるのか。この問いに答えるかたちで、2回にわたりその実践方法を解説していく。

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ほとんどの営業が答えられない質問

 Xactlyと出会うまで、私は複数の会社でさまざまな営業チームのマネジメント経験を積んできました。新しいチームと関わるとき、最初に必要になるのが現状把握です。私が個々の営業担当者の目標達成状況を把握する際に、必ず最初にする質問があります。

「今期の売上目標、パイプライン総額、売上予測を教えてください」

 あなたがマネージャーだとして、部下に同じ質問をした場合、果たして何人が答えられるでしょうか。おそらくほとんどの人が「うっ」と言葉に詰まって、答えられないと思います。私の肌感覚では、この質問に答えられる人は多くて2割程度です。

 組織によって事情はさまざまだと思いますが、答えられない人たちは、例外なく目標達成に苦労しています。この質問に答えられない理由は、自分の“勘ピュータ”に頼り切っていることにあります。売上目標を達成するには、勘や直感だけに頼らない、データに基づいたフォーキャスティングが重要です。私はその実践プロセスを構成する要素は3つあると考えています。それが「量」「質」「着地予想」。このどれかひとつでも欠けてしまえば、売上目標は達成できません。

 その意味で、私は営業が10人いたら、10人がこの質問に答えられるような組織をつくってほしいと思います。全員がこの質問に答えることができれば、あなたの営業組織は、高いパフォーマンスを発揮できる理想的な組織運営の素地が整っていると言えるでしょう。

チームの打率を知る、個々人の打率を知る

 ここから「量」「質」「着地予想」、それぞれの要素ごとに押さえておきたいポイントを解説します。まず、「量」です。これは野球の試合で言えば、どれだけ打席に立ったのかに相当します。バッターが打席に立つ回数が増えれば増えるほど、比例してヒットの量も増えていくでしょう。

 ただし、ここで考えなければいけないのが打率です。3割バッターなのか、2割バッターなのかによって、同じヒット数を打つ場合でも、必要な打席数が異なってきます(大谷翔平選手が昨年もっと打席に立つことができていれば、ホームラン王になれていたかもしれませんね)。

 この打率とは、営業の世界では「受注率」になります。受注率とは、期初の商談金額の総量で、期末に最終的に受注できた金額を割った割合になります。つまり、期初に2億円の商談を持っていた営業担当者が、期末に1億円受注したとすると、受注率は50%になります。この受注率を過去の会計期の結果から平均したものを平均受注率と呼びます。この平均受注率がわかっていれば、売上目標の金額から逆算し、期初の段階でパイプラインにどのくらいの商談量が必要かを予測できるのです。

 また、野球同様、バッターによって打率が異なる、つまり営業担当ごとに平均受注率が異なることに着目するべきです。次の図1では、2021年第1四半期のチームの平均受注率が49.9%ですから、商談金額が目標金額の2倍は必要とわかります。ところが個人単位で見ると、40%弱の人もいれば、60%超の人もいる。中には20%の人もいるという具合にバラバラです。個々人の受注率を無視して、一律に2倍の商談規模で良しとすると、平均受注率が20%台の人たちは目標を達成できません。

図1 クリックすると拡大します

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目先のゴールの先を見るのもフォーキャスティング

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この記事の著者

Xactly株式会社 代表取締役社長 福眞総一郎(フクマソウイチロウ)

1977年生まれ。慶應義塾大学卒業後、日系製造業での営業経験を経て2003年日本IBM入社、金融機関担当営業として従事。米国本社勤務を経て2012年にヴイエムウエアに入社。担当営業、金融営業部長を経てエンタープライズ営業統括本部執行役員として国内大手企業のITインフラ、アプリ領域の変革をリード。20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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