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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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SalesZine Day 2022 Summer

2022年7月26日(火)13:00-18:05

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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SalesZine Press Vol.3 営業DX人材を育てる! 一歩先のセールス・イネーブルメント

成長にどん欲な組織に必要なのは“営業活動の原理原則・本質を問い直す時間” #旬トレ・向井さん


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 近年、営業変革を目指す組織では、営業育成と成果を紐づけて考える「セールス・イネーブルメント」というテーマが注目されている。一方、日本の営業組織の多くが、目の前の目標に追われ、変革や成長のために必要な「営業の本質に立ち返る時間」を用意できていないだろう。今回は、営業をテーマにした「実務教育研究の学位取得」を国内で初めて予定しており、幅広い営業パーソンに「営業の本質」を伝え続ける無料のセールストレーニング「# 旬トレ」を提供してきたWell Direction CEOの向井俊介さんにインタビューを実施。現代の営業パーソンやリーダーに求められているスキルや視点、「顧客の成功や自身の成長にどん欲なメンバー」を育て活躍を促すために必要な考え方についてお話をうかがった。

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これからの時代に必要な「顧客のゴール」
そのものを疑い再定義するスキル

――現代の営業職にはどのようなスキルが求められるようになっているのでしょうか。SaaSビジネスの台頭、新職種の誕生、コロナ禍による顧客接点の変化など、背景を踏まえて教えていただけますか。

多くの営業担当者が契約に至るまでを重視するのに対し、お客様は「そのプロダクトを購入することによって生じる変化」、つまり契約に至ってからを重視します。営業ではこの時間軸のギャップが生じやすく、とくにSaaSではそれが顕著です。SaaSのプロダクトは「永遠のβ版」と呼ばれるように、売ったあともお客様の声を反映させ続けることが不可欠ですが、多くの営業担当者は「どうすれば売れるか」ばかりを考える傾向があります。

Well Direction,Inc Founder, CEO 向井俊介さん

たしかに、課題に対して解決策を提示すれば論理的には売れます。そのベースとなっているのが、約20年前に登場したソリューションセリングの概念です。当時は人力かつ紙で行っていた業務にITの力を活用し、効率化や生産性向上、コスト削減を目指すデジタイゼーションの動きがありました。どの企業も「あの会社と同じことを自社でもやりたい」という要望が明確になっているうえ、今のようにお客様自身がGoogleで調べる環境もない時代でしたから、営業においては要望を正確に汲み取るスキルこそが是とされていました。

その後ソリューションセリングから派生したコンサルティングセールスという言葉が流行し、2015年には「チャレンジャー・セールス・モデル」の概念が登場しました。お客様に課題をヒアリングするのではなく、営業担当者がお客様に示唆を与えながら課題を自覚させ、それを結果につなげる考え方です。デジタイゼーションの時代にソリューションセリングの考え方が広がったのに対し、このチャレンジャー・セールス・モデルが登場した当時はデジタルの力でビジネスをより高度な領域に引き上げていこうというデジタライゼーションの時代でした。つまり「他社と同じことをやろう」が通用しなくなり、会社によって競争環境もプロダクトも違うなかで、会社固有の課題を特定する必要が生じてきたのです。

現在はさらに、自分たちのソリューションがすべての困りごとを解決できるわけではなく、「当社が解決できることは○○で、採用した場合の経済合理性はどうか」まで説明できるスキルが必要な時代に突入しています。これらの変化が直近15年ほどの間に起きていますが、さらにコロナ禍で環境が大きく変化する今、チャレンジャー・セールス・モデルのさらに先、「NEXT チャレンジャー・セールス・モデル(仮称)」の概念が必要になると考えています。

NEXT チャレンジャー・セールス・モデルとは、「買い手が定めるゴールそのものを疑う必要がある」という前提に立つ考え方です。というのも、多くの企業がDXの必要性を叫んでいますが、中期経営計画や株主向け決算説明資料を見るとそうした企業が具体的な計画として挙げるのは業務効率化や生産性の向上、コスト削減の話ばかり。これではデジタイゼーションの時代と何ら変わりません。DXを概念として正しく理解していない、もしくはできていないまま間違ったゴールを設定してしまっているお客様とどう向き合うべきでしょうか。

これからの時代のIT営業には、先の例で言うと、「本当にやりたいのはDXか、それともコスト削減か?」と、ゴールそのものに疑問を持ち、お客様がこれから先、何を目指すと良さそうなのか、良き相談相手として再定義していくコミュニケーションが必要であるというのが私の主張です。

難しいことを言っているように聞こえるかもしれませんが、実はさまざまな企業で成果を出し続けている営業はこれを無意識に実行しています。彼ら・彼女らにとって自然な思考、発想であるため、「これが重要だ」とはわざわざ言いません。それが組織育成のひとつの弊害であり、トップセールスの暗黙知が組織にインストールされないという永遠の課題にもつながってしまうのでしょう。

形式知には第三者による言語化が不可欠
How Toの前に“営業とは”のインプットを

――関連して、営業育成に求められるものはどのように変化してきたのでしょうか。その変化を実現できていない組織もあると思いますが、営業組織に横たわる「育成課題」についてあらためてご意見をうかがえますか。

営業育成はいまだにOJTが中心と言われ、トップセールスのスキルや思考をインストールできないことに皆さんは常に悩んでいます。なぜ、できている人のスキルを形式知にできないのでしょうか。それは先述したとおり、できている人ほどそのスキルを当たり前と捉え、言語化する必要がないと思っているからです。これについては第三者の存在が鍵になると考えています。

コーチングの世界でも言われていることですが、優秀な人でも自分ひとりで思考を言語化するには限界があり、逆に世の中の著名人が発信する体系化されたメソッドの裏には、頭の中を形式的に整理するよう導く第三者がいます。学術の世界で日常的に実践されている方法を営業の世界でも採用する必要がありますが、営業を概念的に理解してトップセールスの思考を整理できる人が、実務家の中に現在どれくらいいるでしょうか。

たとえば私自身、営業と販売の違いを即答できる人に出会ったことがほとんどありません。冒頭の話にもつながりますが、多くの営業は営業をしているつもりで販売をしてしまっています。その理由は、営業とは何かを正しく理解せず、売ることこそが自分の仕事だと思い込んでしまっているからです。暗黙知を形式知にすることはどの会社においてもボトルネックになっている大きな問題ですが、テクニックやHow Toの前に、「営業とは何か」をきちんと正確に理解する機会を、どの会社でも用意してみてほしいなと思います。

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チーム力向上の鍵はナレッジマネジメント マネージャー自身の成功体験から脱却せよ

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SalesZine編集部(セールスジンヘンシュウブ)

編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

大森大祐(オオモリダイスケ)

フリーランスフォトグラファー。 日大芸術学部写真学科卒業。 雑誌「パーゴルフ」カメラマンからフリーランス。 ファッション、タレント、ホテル、ブライダル、ゴルフ、ライブ、商品撮影など。   ■個展 ・Missing Santa~行方不明のサンタ~(青山同潤会アパート) ・「...

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