ゴルフ上級者は常に周囲を見てプレイする
私はゴルフが好きでいろいろな方とラウンドさせていただく。ゴルフは怖いくらい本性が出てしまうスポーツのひとつである。普段おとなしい人でもゴルフを始めた途端、人が変わったように感情をあらわにする。「この人は誠実な人だ」と思っていた人が、スコアをごまかしたりボールの位置を無断でずらしたりと不正をすることもある。こうした姿を見て取引をやめることも。昔から「1回ゴルフをすればその人の人間性がわかる」と言われており、ビジネスでよく使われてきた理由も納得できる。
ゴルフはとかくマナーを重視するスポーツ。服装に関しても次のような決まりがある。
- ジーンズやジャージは禁止
- 襟付きのシャツを着る
- スニーカーは禁止
プレイに関しても、ペナルティは課せられないものの、マナーやルールが数多く存在しており、それを守りながら楽しむスポーツである。ゴルフ上級者はしっかりとマナーやルールを守り、人に迷惑をかけずにプレイを楽しんでいる。
ゴルフの最大の特徴は自分のプレイ時間より、ほかの人のプレイを見る時間のほうが長いということ。4人でラウンドすれば自分以外の3人のプレイをしっかり見る必要がある。それなのにも関わらず、下手な人はまったく周りが見えていない。そもそも人のことを見る気がないから“人に迷惑をかけている”ことにすら気がついていない。だからどうしてもマナーが悪くなってしまう。
たとえばミスショットをしたとする。「チェッ!ダフリかよ」と文句を言いながら、これから打つ人がいるのにも関わらず前に歩き出したりする(ショットを打つ人の前に出るのはマナー違反であり、危険)。仲間内でのゴルフならこれでも許されるかもしれない。しかし上級者とラウンドしたのなら、間違いなく嫌われることに。これだけで仕事のチャンスを失うことだってある。
一方、ゴルフが上手い人は決してほかのプレイヤーに迷惑をかけない。常にほかの人の立場になって考えながらプレイしているからだ。また他人のミスから「ボールをよく見て打つようにしよう」などと気づきを得る。ゴルフでは“ほかの人が見えているか”もしくは“相手のことを気にかけているかどうか”が非常に大切な要素になる。
これはトップ営業スタッフとダメ営業スタッフとの関係と共通している。