「提案資料の型化」で実現するイネーブルメント
ベーシックのferret One事業部 セールス部の責任者を務める神田と申します。新卒でベーシックに入社し、現在入社5年めです。インサイドセールス・カスタマーサクセスを経て、現在はフィールドセールスとして顧客と向き合っています。プレイヤーであると同時にセールスの全体統括を担当する立場にあり、全体の数値管理や戦略策定にも取り組んでいます。本日のセッションは、私がマネージャーを務める4名体制の「The Model型」チームのセールス・イネーブルメントの軌跡である点を念頭にお聞きください。
本日のトピックは大きく3つあります。ひとつは、ferret Oneで実践した「セールス・イネーブルメント」です。当社がセールス・イネーブルメントに取り組んでいくうえで、どのようなテーマ設定を最初に行ったのか――いわばイネーブルメントの大枠をご説明します。ふたつめは「提案資料の型化」に関するお話で、これに関しては具体的な方法論をシェアできればと考えています。そしてセッションの最後には、皆さまがどのような点を意識してセールス・イネーブルメントに取り組むべきか、私の考えをお伝えするかたちでセッションを締めくくりたいと思います。
広範囲への営業活動が求められた
最初にferret Oneの事業内容をかんたんにご説明します。ferret Oneは、BtoBマーケティングを支援する「コンサルティング」のサービスと、SaaSプロダクトーーいわゆるウェブサイトの制作や修正・改善、構築をノーコードで行うことができる「ツール」の2点をセットで提供しています。
本セッションの視聴にあたって、念頭に置いていただきたいふたつのポイントを事前にお伝えします。ひとつめはferret Oneは提案の幅が広いということ。BtoBマーケティングのコンサルティングからウェブサイト制作、広告出稿……とサービスが幅広く、また、同時にベンダーとしてツールの提供も行ってきたため、広範囲に向けた営業活動が求められました。
もうひとつは、商談の際にはお客様に対してソリューションを提案するだけではなく、BtoBマーケティングの啓蒙活動も同時に行う必要があったという点です。当社がBtoBマーケティング領域でソリューションを提供し始めたのは2015年で、とくに提供当初はBtoBマーケティングのメソッドが世間的にも浸透していない状況でした。
イネーブルメントのテーマは「スループット」
我々がセールス・イネーブルメントに取り組むにあたっては、「スループット(インプットを最小化し、アウトプットを最大化する)」というテーマを設定しました。テーマ設定において重要視した要素は「コンテンツ型」「少数チーム」「現メンバーの力量の最大化」の3点です。
コンテンツを活用して営業活動を効率化したのち、いかに少ない人数で成果を最大化するかを意識することでメンバー1人ひとりの力量を伸長し、多くのハイパフォーマーが生まれる組織を目指していきました。