求められるのは「実績」と「スキル」を言語化する力
この20年間で、営業職の人口は約100万人減少していると言われています。少子高齢化のような社会的背景もあるかもしれませんが、デジタル化やアウトソーシング化による「業務の最適化」が進んでいることも理由のひとつでしょう。
SalesZine読者のみなさんがご存知のとおり、昨今、営業フローの効率化は日進月歩で進められています。訪問先や受注リストが自動で作成・管理されたり、顧客へのアプローチ・フォローにアウトソーシングが活用されるなど、営業パーソンの正念場である「商談」に集中できる仕組みづくりへの関心は高まる一方です。
一方で営業の仕事の効率化が進むほど、自身にとって何が強みで、どんな仕事を通してどのような価値を提供しているのか、という営業パーソンにとっての「本質」が浮き彫りになってきてしまいます。「あなたは営業パーソンとして、どのようなスキルを持っていますか?」と聞かれたとして、みなさんは瞬時に答えられますか? 営業職を取り巻く環境が変化しつつある今、「自分は営業で何をしていたか、何ができるか」――「実績」と「スキル」を言語化する力が求められています。
終身雇用制度の崩壊が囁かれ、社会情勢も企業の先行きも不明瞭な状況下です。自分が在籍している企業ありきでキャリアを考えるのもよいですが、終身雇用制度の崩壊を「『個』の時代の到来」と捉えることもできるのではないかと思います。そうした「個」の時代を生き抜くうえでは、「営業としての自分の価値は何か?」を言語化することが重要ではないかと思います。
そうした「自身の価値」を証明するうえで強く意識するべきは「エビデンス」です。営業としての定性的・定量的な実績、そしてそうした数字を根拠としたビジネススキルを常にアピールできるように、まずは実績の言語化とスキル・強みの棚卸しをしておきましょう。