SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のSalesZine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

直近開催のイベントはこちら!

大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

お申し込み受付中!

法務担当がいない営業組織必見 コロナ禍にひそむ契約書リスク

知識や時間がない営業組織も明日からできる! 法務ノウハウ蓄積術とリーガルテック活用術

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 あらゆる事態を想定して契約書を作成していくのが、法務上の最大の予防策になることを前編ではお伝えしました。企業規模の大小に関わらず、今後、契約書の「質」はビジネスを大きく左右する時代になるでしょう。後編では、そう言われても「知識がない」「時間もない」とお悩みの営業担当者に向けて、明日から使えるノウハウ蓄積術と注目のリーガルテックサービスについて解説します。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

営業ノウハウと同じく法務ノウハウの蓄積も重要

 営業担当者にとってSalesforceのような営業支援ツールは欠かせない存在かと思います。情報を共有・管理することで問題点を抽出し、各営業が顧客の課題をより深く捉えた提案をつくったり、「売れた過程」を記録することで成功事例を蓄積し、自社ならではのモデルケースをつくったりするなど、積極的に活用している営業組織も多いのではないでしょうか。

 そういった営業支援ツールが普及する一方、社内での法務情報の共有・蓄積を支援するツールや文化は今までありませんでした。これまでは原則出社の企業も多かったため、何かあればノウハウを持つ人に相談することもできましたが、リモートワークが浸透し始め、ノウハウをアウトプットする機会も少なくなり、さらに属人化が加速してしまいます。

 いち営業担当者の裁量に委ねず、法務上の情報を会社として共有・蓄積し、それを誰もが使いこなせるようにするだけで「会社の資産」になっていきます。営業ノウハウのように、法務のノウハウも社内で情報を共有・蓄積していくことが企業には求められているのです。

明日から始められる、法務ノウハウ蓄積術

 そこで、どのような情報をどのように蓄積すれば法務ノウハウとして貢献できるのかを解説します。まず、特定のツールに契約書やひな形をアップしましょう。通常これらは担当者のデスクトップだけに保存されている場合が多いため、全担当者がすぐに活用できるように共有用のツールにアップしておくことをおすすめします。

 ツールは、契約書管理に特化したリーガルテックツールもおすすめですし、まずはGoogleドライブなどでも問題ないです。さらに、トラブル対応中や交渉中の段階で、次のような情報を該当する契約書やひな形に「すぐに書き込む癖」をつけることが重要になります。

 

 蓄積していくべき情報の例として、まずは「相手方から条件変更の交渉を受けた際の返し方」があります。契約相手によってフォーマットが異なることで、新しく登場した条項を判断できず、出された条件を飲むしかないケースや、そもそもどのように交渉していいのかもわからないということもあるかと思います。そのような場合、過去の契約書にやりとりの事例があると参考にしやすいです。

 そして「トラブル内容」も貴重な法務ノウハウになります。仮に同じような契約を繰り返しているなら、契約上もめやすいポイントも同じケースがほとんどです。たとえば「商品の売買契約」で、衣料品だとここが問題になりやすい、文房具だったらキャラクターの扱いについての処理が必要など、商品特性ごとの「もめそうなポイント」や「実際にもめたポイント」、そしてそれらをどのように解決したかを明確に記録しておくことをおすすめします。

 大きなもめごとになって正式に企業間の紛争にでもなれば人の心に残りますが、「ちょっとした」もめごとで、相手企業にお金を多少払うなどして処理されたケースは記憶にも残らないため、同じようなトラブルを繰り返すことは多々あります。だからこそ担当者が代わっても後任に引き継いでいける情報が蓄積できていれば、同じような契約トラブルに巻き込まれるケースは減っていくはずです。

次のページ
無料のネット情報とリーガルテックの違いとは

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
法務担当がいない営業組織必見 コロナ禍にひそむ契約書リスク連載記事一覧
この記事の著者

株式会社リセ 代表取締役社長 藤田美樹(フジタミキ)

1998年東京大学法学部卒、2006年Duke大学ロースクールLLM、国内最大手法律事務所である西村あさひ法律事務所において約18年間、国内外の企業間紛争に携わる。リーガルテックによる紛争の事前予防に未来を感じ、2018年にリセを立ち上げる。リーガルテック業界唯一の女社長であり、弁護士と4児の母とし...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
SalesZine(セールスジン)
https://saleszine.jp/article/detail/2075 2021/01/08 07:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年11月20日(水)15:00~17:10

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング