セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、AIエージェントの挙動をより精密に定義し、制御を可能にするAgentforceのための新しい言語「Agent Script」と、ビルダーツールとして新たな「Agentforce Builder」を日本市場で提供を開始することを発表した。

リリースの背景
2025年に企業のAI導入が昨年比282%まで増加したことを受け、多くの企業がAIエージェントの試験導入を進めているが、本稼働の前に失敗するケースも発生している。
その理由のひとつとして、企業・組織でAIエージェントの動作を厳密かつ適切に制御することに課題を抱えていることが挙げられる。大規模言語モデル(LLM)は自然言語の解釈に優れているが、企業が行う返金処理や融資申請といった業務では、定められた一連の処理手順に従うことが求められる。企業向けAIエージェントには、状況に応じた対応とビジネスルールに基づく制御のバランスが必要となる。
Agent Scriptは、AIエージェントを定義するための新たなスクリプト言語。LLM本来の創造性と、構造化されたビジネスロジックの確実性を併せ持つハイブリッド推論を通じて、予測可能で信頼性の高いAIエージェントの構築を可能にする。
また、新しくなったビルダーツールであるAgentforce Builderは、自然言語による構築と、スクリプト言語による決定論的ロジックの実装という双方の手段を提供する。これにより、開発者からシステム管理者まで、さまざまなチームが信頼性の高いAIエージェントを構築できるように設計されている。
特徴
「柔軟な推論」と「厳密な制御」の両立
Atlas推論エンジンが強化されたことにより、If/Then条件文や遷移といったロジックをスクリプトで定義できる。これにより、重要なビジネスプロセスにおいて、AIエージェントが指示どおりに動作し、常に一貫性のある信頼できる応答を提供することが可能になる。
開発ライフサイクルの迅速化(シミュレーションとデバッグ)
詳細なトレースとデバッグ機能を使用して、リアルタイムにAIエージェントの推論プロセスを可視化する。本稼働前にシミュレーションとデバッグを繰り返し、問題を特定・修正することで、価値実現までの期間を短縮する。
会話型の構築体験
Agentforceのアシスタント機能により、会話形式でAIエージェントを構築できる。自然言語をスクリプトに変換したり、AI駆動のアシスタント機能が構築上の改善点を提案したりすることで、専門的なスキルがなくてもAIエージェントの設計が可能になる。
プロコードツールとの統合
開発者向けにはCLIコマンドやIDE(統合開発環境)内でのプレビュー、トレース機能を提供し、既存の開発ワークフローにAgent Scriptをシームレスに組み込むことができる。
