テラスカイは、QueryPie AIと、AIエージェント事業において協業することを発表した。

テラスカイは、企業向けAIプラットフォーム「QueryPie AI Platform(AIP)」を採用し、新たに提供を開始する「mitoco Buddy」を通じて、MCP(Model Context Protocol)対応のAIエージェントサービスを展開する。これにより企業内に乱立するクラウドサービスをMCPで統合し、情報連携とデータ活用を促進することで、スピーディーな意思決定と業務の自動化を支援する。
背景
企業のシステム環境はクラウド化によりさまざまなツールが乱立しており、それぞれのデータを横断的に活用することがDX推進において急務となっている。しかし異なる技術で構築されたクラウドサービスの連携には「環境の分断」「セキュリティ管理の煩雑さ」「コスト効率」といった課題が存在する。
テラスカイは、これらの課題を解消するため、クラウド横断的なデータ連携とAIモデル運用を可能にするQueryPieのAIPに注目。MCP対応のAIアーキテクチャを基盤に、企業内データを安全かつ統合的に活用する仕組みを構築した。
概要
mitoco Buddyは、AIPのAIプラットフォーム機能を活用して開発された、企業向けAIエージェントサービス。主な特徴は次のとおり。
- 約50種類のサービスとMCPを介して連携可能:SalesforceやSlack、Gmail、Microsoft 365などのクラウドサービスとのMCPによる連携を提供。既存の業務環境を活かしてスムーズな連携、接続を可能にする。提供外のサービスともカスタム設定で連携できる。
- 自分専用のエージェントを追加可能:「Salesforceへ商談を登録する」「名刺の取り込みをする」「レポートを出力する」などの独自のエージェントを追加できる。スケジューラーによる繰り返しや定期的な実行などにも対応している。
- 目的による複数のLLMの使い分け:ChatGPTやClaudeなど、種類やバージョンによって得意分野の異なる複数のLLMを、設定しておくことによって使い分けることが可能になる。
- セキュリティの担保:ユーザーの利用動向やMCP、各種データの利用状況を一元管理し、AI運用を可視化することでセキュリティを担保。企業のAIガバナンスとセキュリティ監査に対応する。
協業の目的
本協業により、テラスカイはAIPを基盤とするmitoco Buddyを展開し、営業支援、業務効率化、カスタマーサポートなど、企業活動の各領域におけるAI活用を推進する。2025年12月1日にはプレリリース版、12月末には製品版の提供開始をそれぞれ予定している。
また、QueryPie AIはAIPの技術支援に加え、MCP連携およびセキュリティ領域におけるアーキテクチャ設計を担当し、mitoco Buddyの信頼性と拡張性を支える技術基盤の提供を行う。
両社は今後、金融・製造・サービス業などさまざまな業界への導入を推進する。
QueryPie Founder & CEO Brant Hwang氏のコメント
私たちは「ソフトウェアの核心は、それが支える人々である」という信念のもと、QueryPieを開発してきました。今回、日本のクラウドインテグレーション分野をリードするテラスカイ様とのパートナーシップは、その信念を日本市場で具現化する最良の機会です。テラスカイ様の深い顧客理解力とQueryPie AIPの技術力を組み合わせた「mitoco Buddy」により、日本企業のお客様が、複雑さや高コストの障壁なく、AIの真の価値を実感できるソリューションを提供できることを確信しています。
