Salesforceはアクセンチュアと連携し、CRM(顧客関係管理)向けジェネレーティブAI(生成AI)の展開を推進することを、World Tour NYCにて発表した。SalesforceのCRM向けジェネレーティブAI「Einstein GPT」を拡張させる両社のテクノロジーと実績をもとに、従業員の生産性向上と顧客体験の変革を支援するため、ジェネレーティブAIのアクセラレーションハブ設立を目指す。
新しいアクセラレーションハブは、アクセンチュアのジェネレーティブ AI および Large Language Model (LLM) エクセレンスセンターと連携し、次の取り組みを実施する。
個別化されたAI戦略とアクセラレータ
Salesforceとアクセンチュアは、Einstein GPT、ユーザーインターフェイス、プロセスオートメーションのための新しいアクセラレータを用いたカスタムAI戦略の開発を顧客と連携して実施し、ビジネスの生産性と利益の向上を支援する。
セールスおよびサービスのためのユースケースの策定
- セールスにおけるジェネレーティブAIの利点:ジェネレーティブAIは、自動化されたタスクによって売り手の生産性を高め、顧客や見込み客との継続的なエンゲージメントを促進
- サービスにおけるジェネレーティブAIの利点:ジェネレーティブAIは、CRMデータをもとに、カスタマーサービスのやり取りにおいて顧客体験とエージェントの生産性向上を支援する。より効果的に顧客のニーズに対応できるよう、知見の管理を自動化することも可能。
業界特化型のAIモデルの構築
Salesforceとアクセンチュアは、金融サービス、医療、製造、公共分野の顧客向けに、業界特化型のAIモデルを構築していく予定。
ジェネレーティブAIとData Cloud
情報を連携しハーモナイズさせるData Cloudを使い、ジェネレーティブAIに顧客データを学習させ、よりパーソナライズされた顧客体験の実現を促進する。
Salesforce Customer360アプリケーション担当EVP兼GM ビル・パターソン(Bill Patterson)氏のコメント
ジェネレーティブAIは、企業が顧客と対話する方法を変革し、ビジネスの成長を促進する非常に大きな可能性を秘めています。アクセンチュアとSalesforceは、AIに関する長年にわたる経験を持ち、お客様がこのテクノロジーから最大の価値を得られるようにするために重要な役割を担っています。我々は、AIとデータを活用したCRMの新たな可能性を引き出し、大変革に必要な先見性と技術的専門性をもたらすために、ともに歩みたいと考えています。
アクセンチュア シニア・マネジング・ディレクター エマ・マクギガン(Emma McGuigan)氏のコメント
ジェネレーティブAIは、仕事の在り方を変え、ビジネスを刷新する可能性を秘めています。大規模言語モデル(LLM)は、業界横断の労働時間の最大40%に影響を与え、企業と顧客のかかわり方を変革します。誰もがジェネレーティブAIの新時代を迎えることになります。企業は、自社の課題解決にこの新しいテクノロジーを活用するためのインフラと知識を必要としています。アクセンチュアは、各業界での経験とSalesforceのテクノロジーを組み合わせ、お客様がジェネレーティブAIでより早く、より効果的に問題を解決できるよう、万全の態勢を整えてまいります。