WalkMeは、社員500人以上の幅広い業界の企業を対象に、企業内でのデジタルツールの利用状況に関する調査を日経BPコンサルティング社とともに実施し、「デジタルツールの利用状況 調査レポート 2023年版」を発表した。
調査概要
- 調査対象:「日経ビジネス電子版」読者
- 調査機関(調査主体):WalkMe
- 調査企画:日経BPコンサルティング
- 有効回収数:次の条件合致者を有効票とした419人
1)勤務先が「従業員500人以上」
2)地位/役職が「契約社員」「その他」は除外
- 調査方法:ウェブ調査
- 調査実施期間:2022年10月3日~16日
デジタルツール導入の目的は「業務の効率化」「競争力の維持・拡大」など
企業内で営業管理システム・データ分析・コラボレーションツールなど、デジタルツールを活用する立場の従業員を対象とした調査において、全体の85%を超える回答者が「デジタルツールの活用」を重要な経営課題として挙げた。また、一般社員のみで見ても、デジタルツールの活用が重要であると認識している人は80%を超える結果となった。その数値は従業員規模が大きくなるに従い上昇している。
「デジタルツール活用」の目的は、90%の回答者が「業務の効率化」と回答。また、従業員2,000人以上の企業では、「社員エクスペリエンス(EX)の向上・優秀な人材の確保」を目的に挙げる人の比率が、従業員2,000人未満の企業と比較すると高く、最大で28ptの開きがあった。
「デジタルツールの導入が生産性向上につながっていない」と認識している人、前回調査から約12pt増加
「デジタルツールの導入が生産性向上につながっていない」と認識している人は全体の約60%を占めた。前回の調査(2020年)では48.4%であり、この2年間で約12pt上昇している。
デジタルツールの習熟度に不安を抱くユーザー、2年で約2倍増加
前回調査(2020年)では、デジタルツールの習熟度について「あまり習熟していない」「習熟していない」と回答した人は全体の15.2%であり、今回の調査では31.7%と約2倍に増加した。
また、デジタルツールの使い方がわからない際、3人にひとりが1ヵ月に1回以上、10人にひとりが1週間に1回以上「使用を断念してしまう」「入力がいい加減になる」と回答している。
従来の運用サポートの限界、50%以上がマニュアルに不満を抱く
デジタルツールを使用する際の不満点について調査したところ、「マニュアルが大量にあり使いこなせない、マニュアルがわかりにくいため解決効率が悪い」と回答する人が49.6%となった。
また、約70%の人が現在も週2回以上の在宅勤務を実施しており、ハイブリッド勤務が常態化する中、約30%の人が「すぐに相談できる人が周りにいなくて困る」点を指摘している。
従業員が求める運用サポート、「選択などの定型操作の自動実行」「操作に迷わせない」仕組みなど
今後開始してほしいサポートとして挙げられたのは、「入力や選択など定型操作を自動実行するなど『入力間違いを起こさせない』ツールの利用」が55.4%ともっとも多く、次に「用語説明や入力ルールを操作画面上に表示するなど『操作に迷わせない』ツールの利用」(54.2%)が続いた。