xenodata lab.は、同社が運営するAI経済予測プラットフォーム「xenoBrain(ゼノブレイン)」を旭化成が導入したことを発表した。
xenoBrainは、経済ニュースや企業開示資料、統計を独自のAIで解析することで、さまざまな経済情報を予測する経済予測プラットフォーム。経済事象のつながりを解析し、企業業績、素材価格、業界需要、統計などの予測を提供する。
導入背景
旭化成は従来、営業担当の経験と分析にもとづき製品のオファー価格を決定していたが、経験のある担当者であっても数ヵ月先の価格や需給を予測するのが難しい状況だった。また、以前よりxenoBrain内のデータを活用した予測システムを独自に開発していたものの、データの一部のみの取り込みとなっていた。
今回同社が導入した「マイデータ予測オプション」により、xenoBrainが保有するすべてのデータと企業が保有するデータを組み合わせることが可能になり、ビジネスに合わせた独自の予測結果を得ることができるようになる。
旭化成株式会社 デジタル共創本部 インフォマティクス推進センター データサイエンス部 嶋田 敬士氏・北浦 崇弘氏・狩野 源太氏のコメント
予測する自社データの品目は、対象事業の製品である石油化学品の需要や価格、及びそれらの誘導品の需要や価格といったデータが主です。マイデータの予測の結果は、1か月から半年程度の短中期の販売戦略を議論するための参考データとして活用されています。従来からの営業担当の想定に加え、第三者的な客観情報としてマイデータ予測オプションの予測値を参照し、意思決定に役立てています。
xenoBrainには既に数多くの指標が予測対象として搭載されておりますが、やはり各企業では自社の事業に直結した固有のデータを保有していることが多いと思います。一方で、それらのデータの予測の為に日々更新されるニュースなどの影響を盛り込みつつ大規模な予測モデルを自社内で構築・運用していくには非常に多くのリソースが必要となります。リアルタイム性の高いニュース情報や大規模な指標データと組み合わせることで自社の保有データをさらに活用する手段としてマイデータ予測オプションの利用は有効な選択肢だと感じています。