セールスフォース・ジャパンは、三重県庁が全国の自治体で初めて「Slack」を全庁導入したことを発表した。
人口減少・高齢化にともない行政ニーズの多様化・課題の複雑化が進むとともに、自治体における経営資源の制約も想定されている。こうした中、三重県は2021年度から「県庁DX」の推進に着手。職員の意識改革・デジタルスキル向上などの「人材育成」、デジタル技術の利活用を支えるために不可欠となる「基盤整備」を両輪として、デジタル技術を活用したさまざまな行政課題の解決・持続的な行政運営の実現を目指している。
とくに基盤整備では、2022年度に職員のコミュニケーション基盤整備へ着手。既存のオンプレミス方式のメール・グループウェアシステムをクラウドサービスに刷新するほか、2023年5月のSlack全庁導入を決定した。緊急事態宣言下の2021年8月、テレワークにおいてSlackを試行した際、職員のコミュニケーション維持・活性化に効果を得たことが導入の決め手となった。
Slackによる具体的な効果
- メールと比較して迅速なコミュニケーションが可能になった
- ブックマーク、メンション、ピン留め、絵文字などの機能で作業効率が上がった
- スレッド機能により、情報をテーマごとに一元管理できるようになった
- Slackハドルミーティングにより、ウェブ会議を設定しなくても音声通話で職員同士がやり取りできるようになった
三重県は今後、Slackをコミュニケーション基盤の中心的なツールに位置づける予定。職員間での柔軟かつ多様なコミュニケーションの実現、メールや予定表など各種コミュニケーションツールとの連携促進、Slackコネクトによる外部関係者とのコラボレーション強化など、組織内外のコミュニケーションの活性化を図り、業務効率化と生産性のさらなる向上を目指す。
三重県庁 CDO 田中 淳一氏のコメント
三重県では、デジタル化による生産性の向上等により、県民の皆さんの時間や気持ちに余裕が生まれ、自己実現が図られることで幸福実感が向上することを目指す「みんなの想いを実現する『あったかいDX』」を基本理念に掲げて、デジタル社会形成に向けた取り組みを進めています。
今回のSlack全庁導入は、庁内における「デジタルコミュニケーション」の定着化を図り、職員が、多様で柔軟な働き方を選択できるとともに、県民サービス向上につながる政策立案等に注力できる環境を整備するために不可欠となるものです。
この自治体初となるSlack全庁導入によって、庁内におけるオープンなデジタルコミュニケーションの推進はもちろん、関係者とのコラボレーションも一層強化され、三重県がめざすデジタル社会形成に向けた取り組みが加速することを期待しています。
セールスフォース・ジャパン Slack事業統括本部 常務執行役員 統括本部長 佐々木 聖治氏のコメント
この度、三重県庁様がコミュニケーション基盤の整備を行う中で、Slackが全庁採用されたことを大変嬉しく思います。Slackは、自動化により業務プロセスを加速し、チームの生産性を向上させるプラットフォームです。Slackの効果的な活用により、迅速な情報共有や柔軟で多様性のある働き方を実現し、三重県庁様の目指す行政DXの一助となれば光栄です。Slackは今後も、円滑なコミュニケーション環境の提供を通じて、三重県庁様の業務プロセスをよりシンプルに、より快適に、より有意義にすべく支援してまいります。